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(写真=PIXTA)

2016年はリオオリンピック、4年後の2020年はいよいよ東京オリンピックです。

2020年に開催予定の東京オリンピックに向けて、政府は訪日外国人を4,000万人、インバウンド消費額を 8兆円まで増やすことを新たな目標に掲げました。また、そのための建設ラッシュを見据え、外国人労働者を受け入れる方向で定住や永住を勧めているほか、看護や介護などの分野でも外国人労働力を必要としています。

今後ますます増加が見込まれる外国人労働者ですが、保証人や敷金などの問題もあって外国人が住みたいと思える物件が非常に少ないというのが実情です。そこで今回は、「外国人に人気の物件」の特徴について考えてみたいと思います。

人気物件1 保証人や敷金・礼金などが不要な物件

日本の賃貸契約では、敷金、礼金、更新料などを不動産会社に支払う必要があります。ところで日本以外の国々では、どのような仕組みになっているのでしょうか。調べてみると、日本の「敷金」にあたる制度は、欧米諸国などでもごく一般的に存在していました。アメリカでは「security deposit(セキュリティ・デポジット)」という名前で広く知られています。セキュリティ・デポジットは部屋を破損したり、家賃を滞納したりした場合などの支払いに使用され、退去時に残金は返却されます。

一方で、「更新料」は世界的に見ても日本独自のシステムでした。また、「礼金」が制度化している国はほとんど見当たりませんでした。外国人専門の賃貸不動産物件情報サイトでは、礼金のことを「Key money」と表現して、「鍵と引き換えに払う権利金」という説明になっています。

連帯保証人が必要な点も、外国人が部屋を借りづらい理由の一つでしょう。最近は日本でも「敷金・礼金なし」「保証人不要」の物件が見られるようになりましたが、そういったケースはまだ珍しく、入居時の初期費用を抑えたい外国人にとって、こうしたシステムが大きな足かせになっています。

礼金や仲介手数料などがかからず保証人も必要がない部屋は、外国人にも理解しやすく需要が高いでしょう。

人気物件2 家具・家電付きの部屋

家具・家電付きの部屋も、外国人の人気が高いポイントです。生活に必要な家具・家電を備えた物件は、入居したその日からすぐに生活できます。退居時に不要になった家具や家電の処理費や運搬費も抑えられる点が評価されているようです。実際、外国人向けの賃貸情報サイトでは必ずと言っていいほど「家具・家電付き」が検索条件に入っています。

これに加えて、水道・光熱費込み、ネット環境も整備されていれば、一層引き合いが高まると考えられます。

例えば、空室が続く古びた和室であっても、家具を和モダン風に統一して畳や襖を新しいものに変えると、外国人には珍しい茶室のような和室に変身します。日本人なら避けてしまうような古い物件も、日本文化が味わえる貴重な物件として価値を見出してくれるかもしれません。訪日外国人がわざわざ高いお金を出して温泉宿に泊まり、和風バックパッカーズホテルが人気なのは、「日本文化を味わいたい」という欲求が少なからずあるからでしょう。古物件がもつ「味わい」を生かした低予算のリノベーションは、空室を満室に変える可能性を秘めています。