2014年には流行したのも記憶に新しい 「デング熱」
国立感染症研究所によると、2015年には感染例は656例あったが、そのうち100例は30代だった。2014年には東京・代々木公園などでデングウイルスを持つ蚊が発生し、160人を超える感染者を出したことも記憶にあるだろう。
感染すると3~15日の潜伏期間を経て、発熱や頭痛、筋肉や骨関節の痛み、倦怠感などの症状が出る。アジア、オセアニア、中南米、中東、アフリカの熱帯や亜熱帯が流行地域なのだが、年間5000万〜1億人の患者のうち、70%をアジア圏が占めており、中でも全世界の患者の34%をインドが占めている。
地球温暖化や国際化などの影響で、感染が拡大していると言われているが、予防ワクチンや治療薬はまだなく、現在開発が進められている。流行している地域に行く際は、マラリア同様に肌を出さない服装の着用が効果的だ。デング熱の疑いがある初期症状が出たら、すぐに保健所に相談しよう。
致死率ほぼ100%、世界で感染者が出続ける 「狂犬病」
日本を除くと、英国やオーストラリア、ハワイなどの10の国と地域でしか発生が抑えられていない狂犬病。実は犬だけの病気ではないため、海外に渡航する際には、野良犬や野生動物には近づかないことが大事だ。
厚生労働省によると、海外感染を除き日本での発症例は、1956年以降ないので詳しいデータはない。狂犬病に感染すると、一時的に強い不安感から錯乱状態に陥り、水を見たり冷たい風にあたったりすると首の筋肉が痙攣する恐水症・恐風症、高熱や麻痺状態が続き、呼吸障害を起こして死亡する。
ワクチン接種をせずに発病した場合、ほぼ100%の致死率であり、エイズとともに「最も致死率が高い病気」としてギネスに登録されている。狂犬病がある国に行く場合、事前の予防接種は必要不可欠だが、もし感染が疑われる動物に噛まれた場合は、直後からワクチンを接種し続けることで、発症を抑えられるので覚えておこう。
江戸時代、コロリと恐れられた 「コレラ」
急性胃腸炎の一種であるコレラは、発展途上国では日常的に発生している病気だ。国立感染症研究所の2011年の資料によると、海外でコレラに発症した30代は10人、国内発症例は女性のみ2人だ。
コレラは潜伏期間が数日あり、激しい下痢や発熱を伴う腸管感染症だ。通常口にした飲み物や食べ物に菌がついていても、胃酸によって死滅するが、胃の切除手術や胃酸欠乏の人は、コレラ菌が死滅せず感染しやすいので注意が必要だ。
コレラには予防ワクチンや治療薬は存在せず、経口補水液などで脱水症状を抑えつつ、抗菌薬で菌を駆逐していく。公衆衛生環境の悪い国では、特に真水や手洗いに注意しなくてはならない。
「薬があるから大丈夫」ではなく「薬にこそ注意」
耐性菌が増加している背景はいくつかある。その中に、忙しい働き盛りの世代が、自己判断で安易に服薬する、通院や服薬を途中で止めてしまうなども含まれるだろう。
受診遅れで周囲に感染を広げることも問題だが、効果の無い薬の服用や間違った量や種類の服薬、勝手に服薬を打ち切るなどの行動で、菌が突然変異を起こしてしまうことも大問題だ。
多くの人と日常的に接するビジネスマンだからこそ、自己管理に加え周囲への配慮をするのは基本といえるだろう。(ZUU online編集部)
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