ようやく良い天気になりましたが、迷走台風がまた近づいて来るようです。株式市場も完全に膠着しており、動きが出ると一気に動いた方に動いてくるのではないかと思います。米国の利上げを巡って動き難いということでしょうが、長い目で見れば少なくとも米国は「利上げ」をすることには違いないのでしょうから、「利上げ」を前提に動いていればいいということでしょう。
年金の運用損失などが取りざたされているように株式投資の収益もどうしても「近視眼的」になりやすい傾向にあるのではないかと思います。株式をごく短期に売り買いすることが「株式投資」と考えるととても難しいと思います。膠着状態が続いているのですが、「動いたときに飛び乗ってやろう」と考えるよりは、さらにその先を見て投資をしていく方が楽でしょうし、利益も出やすいのだと思います。
本日の日本市場は米国市場も軟調ながらも為替は若干円安気味ということで引き続き方向感に乏しい展開となりそうです。特に何に反応するということで日銀の買いが入るかどうかを気にしているだけという感じです。最終的に日銀が買うことには違いないのですから、ここは落ち着いている指数に影響の大きな銘柄で高配当銘柄などに注目しておくということで良いのではないかと思います。幕間つなぎ的に小型銘柄が乱舞することもあるのでしょうが、あくまでも目先の値動きということだと思います。
16,500円水準に絡んでの動きが続きそうです。夜間取引や海外市場での日経平均先物もほとんど動きはなく、米国での利上げ方針が見られ、為替に方向が出るまでは動き難いという状況は続きそうです。当面16,500円絡みの動きが続くのでしょう。
本日の投資戦略
毎日「閑散小動き」とコメントしているような気がしてきました。まるで、年末というような相場の雰囲気ですが、ここはしっかりと銘柄を見ておくということで良いのだと思います。売りが出てこないということは買いが入れば上がるということなのですが、「どういう状況で売りが出てこないか」ということをしっかりと考えておくと良いのでしょう。
高配当銘柄などはこうした「金余り」という状況ではどこかで買い直されるのでしょうが、すでに持っていて塩漬けとなっているという向きも多いのかもしれません。米国の利上げについて注目されていますが、少なくともこの9月に利上げがなかったとしても遅くとも12月の米FOMC(公開市場委員会)では利上げがあるのではないかということになるのですから、「米国は利上げ基調」ということには違いないわけで、米国が利上げをしたら、という前提で動いておくことが良いのだと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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