次の時代を読む

『グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ』
スティーブン・レヴィ (著)、仲達志(訳)、池村千秋 (訳)/CCCメディアハウス

IT業界の巨人Googleは、いかにして今日の成功に至り、その巨大な影響力により今なにを成そうとしているのか。『マッキントッシュ物語』でAppleの全貌を暴いた気鋭のジャーナリストが、今また緻密かつ丹念な取材により、Googleの全貌を克明に描き出していく。

検索エンジン、アンドロイド携帯、Google Maps、クラウドコンピューティング戦略など、これまで誰もできなかったプロジェクトを、なぜGoogleは達成できたのか。一方で中国市場からの撤退やMicrosoftとの対立など負の側面にも言及しつつ、これまで誰も描かなかったGoogleの実像に迫る。

そこには、ありふれた経営戦略、マーケティング戦略では決して解き明かせないGoogle独自の戦略と、それらを実現した人々がいる。いまなおIT業界の最先端を走るGoogleが、これから目指すのは何か。その未踏の道筋には、これからの企業が取り組むべきテーマも見えてくる。

『限界費用ゼロ社会  <モノのインターネット>と共有型経済の台頭』
ジェレミー・リフキン(著) 柴田裕之(訳)/NHK出版

いま、資本主義が新たな段階に突入しつつある。その鍵となるのが、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)だ。

IoTが新しい時代のインフラとなることで、モノやサービスを生み出すコスト(限界費用)は限りなくゼロとなる。多くのモノやサービスが無料となり、既存の企業は収益源を失い、これまでの資本主義は衰退する。代わりに登場するのが、シェアリング・エコノミー(共有型経済)。つまり中央集中型組織の時代から、分散・協働型の生産・共有による新しい経済システムへの大規模なパラダイムシフトだ。

本書では、中世から現代までの産業構造の変化を分析しながら、共有型経済に移行しつつある現代を、豊富な事例を交えて解説していく。「第三次産業革命」で話題を呼んだ世界的な文明評論家の著者による、衝撃的な未来予測の書だ。(提供: 百計オンライン

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