(写真=Thinkstock/Getty Images)
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10月6日のニューヨーク原油市場で、国際的な原油取引の指標となるWTIの先物価格はおよそ3か月ぶりに、1バレル=50ドルを上回った。これは9月末に石油輸出国機構(OPEC)が事実上の減産合意したサプライズを受けての上昇トレンドによるものだ。ただここからのもう一段の値上がりは難しいとの見方が強い。

サウジアラビアが減産合意のサプライズ

OPECの臨時総会は9月28日にアルジェリアで行われた。暫定合意では、加盟14ヵ国の産油量を現在の日量3320万バレルから1〜2%引き下げると決まった。今回の制限は一日あたり3250万バレル。これは7~8月の生産量より100万バレル少ないレベルだ。減産合意は2008年以来8年ぶりのサプライズとなり、発表後、原油価格は急騰した。発表後も上げトレンドで約13%上昇し、10月6日に1バレル当たり50ドルを突破した。

市場がサプライズととらえたのは、イランとシェア争いをしていたサウジアラビアが減産に応じたためだ。イランの産油量が西側諸国による制裁解除後に増加していることがサウジアラビアにとって懸念だったため、サウジアラビアは今までOPEC総会で原油減産を拒否してきていた。今回も減産には至らずと言う見方がコンセンサスだった。

今回の合意では、サウジアラビアは年内に産油量を日量最大40万バレル減らし、OPECが提案した減産分の多くを担うことになる。 ほかのOPEC加盟国も減産に合意しており、今後その幅を決定することになる。イランも初めて産油量の上限設定に合意はしたものの、その水準は未定だ。