(写真=PIXTA)
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世界経済フォーラム(WEF)が公表した2016年版「ジェンダー・ギャップ指数」。「男女格差ランキング」で、日本は世界144カ国中111位、中国は99位、韓国は116位であることが分かった。

世界各国の男女平等の度合いを指数化したジェンダー・ギャップ指数からは、日本が国際的な時流に乗り遅れている現状が見てとれる。

2016年版での日本の順位は111位。2015年版では145カ国中101位だった日本は、たった1年で10位もランクを落としたことになる。

ジェンダー・ギャップ指数とは、男女平等について「経済」「教育」「保健」「政治参加」の4分野について分析したものだ。日本は「経済」118位、「教育」76位、「保険」40位、「政治参加」103位だった。とくに「経済」や「政治参加」での遅れがめだつ結果となった。

上位国やアジア勢、G7各国のランキング

20位 英国
19位 デンマーク
18位 ラトビア
17位 フランス
16位 オランダ
15位 南アフリカ共和国
14位 ナミビア
13位 ドイツ
12位 ブルンジ
11位 スイス

10位 ニカラグア
9位 ニュージーランド
8位 スロベニア
7位 フィリピン
6位 アイルランド
5位 ルワンダ
4位 スウェーデン
3位 ノルウェー
2位 フィンランド
1位 アイスランド

1位アイスランド、2位フィンランド、3位ノルウェー、4位スウェーデンとなっており、上位は北欧勢が占めている。アジア勢では7位にフィリピンがランクイン、他には43位にラオス、55位にシンガポールとなっている。

また、G7各国の順位も見てみると、フランス17位、アメリカ45位、イギリス20位、ドイツ13位、イタリア50位、カナダ35位となっており、やはり111位となった日本の順位の低さがめだつ。

ルワンダが躍進した理由

「男女格差ランキング」でこのところ注目を集めているのは、ルワンダの躍進ぶりだ。1990年代に起こった民族間の対立、内戦、大虐殺は、ルワンダに大きな傷跡を残した。

しかし、現在のルワンダは悲惨な歴史を乗り越えて、急激な発展を遂げている。2015年には「男女格差ランキング」の総合指数で6位となり、そして2016年には順位を1つ上げて5位にランクインした。

ルワンダの指数を見ていくと、「教育」110位、「保健」89位など、いまだ男女格差や地域格差がめだつ分野も残る。だが、「政治」「経済」の両分野では8位となっており、女性の社会参加やリーダーシップという点では、国際的にリードしている現状が見てとれる。

そもそもルワンダで女性活用が広がったのには、内戦により男性の数が減少したからという事情があってのことだった。しかし、今日の女性の進出や活躍はめざましく、2015年には国会議員に占める女性の割合が63.8%を数えるなど、議員の女性比率が世界で最も高い国となっている。

近隣国 中国、韓国のランキング

中国、韓国などの近隣国はどうだろう。

中国のランキングは99位。2015年が91位だったので順位を8つ落としたことになる。中国は「保健」分野で144位と順位を下げているが、「経済」81位、「教育」99位、「政治参加」74位とした。とくに女性の政治参加が評価を伸ばしている。

また韓国は116位。2015年は115位で順位を1つ落とした。項目別では、「保健」76位、「政治参加」92位、「教育」102位、「経済」123位となっている。とくに、男女の賃金格差が大きいという部分で評価を下げた。

「経済」「政治参加」で低い評価

118位となった日本の「経済」分野の男女格差について見ていこう。経済分野には、「労働力人口」「同一労働における賃金」「予想される所得」「議員や管理職」「専門職と技術職」の5項目があり、それぞれの男女比率から数字を割り出している。

項目別では、「議員や管理職における男女比率」113位、「女性の専門職と技術職の割合」101位、「予想される所得の男女比率」100位となった。

「政治参加」についても、日本は同様に低い評価を受けている。とくに「国会議員における女性比率」は122位で、国政における女性進出の遅れが浮き彫りにされた。これまで女性が一度も首相になっていないことも、日本の評価を下げる要因となっている。

今後の日本の課題

日本を始め近隣国は、ランキングの下位にとどまっている。とくに日本の場合、順位を下げている大きな要因は、男女間の所得格差、そして女性の政治参加が遅れていることにあるだろう。

「経済」「教育」「保健」「政治参加」の項目別で見ても、「教育」「保健」は前年よりも順位を上げている。「政治参加」はほぼ横ばいで、「経済」は大きく順位を下げている。

ジェンダー・ギャップ指数を細かく分析することで、今の日本が抱えている男女格差の改善点が自ずと明確になる。国際社会の潮流とのギャップをどう埋めていくかが、これからの日本の大きな課題となるだろう。(ZUU online 編集部)