グル・インデックス

米国の個人投資家の間で、いま人気を集めているのが、2012年に設定運用開始した通称グル・インデックス、「グローバルXグル・インデックスETF」と呼ばれる上場投信(ETF)です。グル・インデックスは、複数のヘッジファンドを対象に保有株式を追跡し、ヘッジファンドのマネジャーに人気がある銘柄を組み入れます。「グローバルXグル・インデックスETF」は、2013年以降、ダウ平均を10%以上アウトパフォームしています。

グル・インデックスは、米国に数千あるヘッジファンドの中から特に有力な60社を選出し、各社が保有している株式銘柄を参考にしてETFを組成しています。グル・インデックスが参照しているのが、「Form13F」と呼ばれる、SECに登録している1億ドル以上規模の機関投資家が、ポートフォリオを四半期ごとに報告することを義務づけられているレポートです。グル・ファンドの運用コストは 0.75% のみです。2014年6月2日時点で、グル・インデックスの組み入れ上位8銘柄は、以下のようになっています。

・ネーションスター・モーゲージ・ホールディングス
・プライスライン
・マイクロン・テクノロジー
・Baidu(バイドゥ)
・スプリント
・ING
・デルタ航空
・アメリカン航空


インサイダー・モンキー

インサイダー・モンキー(Insider Monkey)も、SECの報告書を分析し、それをベースに小型株を集めたポートフォリオを組成しました。そのファンドである「Insider Monkey Small Cap Strategy」は、過去13か月で、S&P500を30%もアウトパフォームしています。インサイダー・モンキーは、最良ヘッジファンドの最良銘柄で高収益を狙っています。


グル・フォーカス

また、投資情報会社グル・フォーカスも、他と同様に、ヘッジファンドの株式銘柄選択を模倣して、高収益を狙う投資アドバイスを行っています。投資情報サービスは年間299ドルの購読料だけです。運用コストは、運用資産の0.75%と割安です。


まとめ

以上のように「グルファンド」が米国個人投資家の間で人気となっていますが、グルの銘柄選定に学んだり、マネしたしたりして資産運用をおこなう発想は応用範囲が広いと思われます。米国株の運用では、この考え方は適用できることでしょう。日本株でも、この考え方は応用できるはずです。いったい、日本株のグルは誰なのか?考えていくと、楽しくなりますね。

【関連記事】
全て知っていますか?投資信託を選ぶときに最低限抑えておきたい重要ポイント
コストだけ払っていませんか?日本の投資信託はここが問題
どれを選んだら正解なの? 「投資は投資信託だけでいい」とは断言できないワケ