中国,女性進出,白書,出世
(写真=PIXTA)

中国の女性サイトや大手旅行会社・携程旅行などとの有力企業連合は「2016年、中国女性、職業与幸福感白書」を発表した。政府の公布ではないレポートの信頼度は高そうだ。そこでは一体どんな内容が語られているのだろうか。

LEAN IN CHINAとCHINA TRIP(携程)

FacebookのCOOシェリル・サンドバーグ氏の著書『Lean In: Women, Work, and the Will to Lead』(リーン・イン)を契機として始まった女性の社会進出、女性リーダー増加を目指す運動は、中国でも、LEAN IN CHINAとして活動を始めている。その主催サイトを「女性個人と職業発展互助平台」という。

一方、中国の大手オンライン旅行会社、CHINA TRIP(携程)では2012年、孫女史をCOOに抜擢した。美人で大きな話題となった。その彼女はLEAN IN CHINAの理事でもある。

今回の白書は、その2つを中心とした企業連合が発表したものである。

家庭と両立すべし

白書によると、70.32%の女性が事業と家庭は同様に重要だと考えている。経済発展と生活水準の向上とは対応していて、女性の職業への関心は高まる一方だ。

もっともこれは、第一線、第二線級の大都市で仕事をしている女性に限られる。さらに女性の成功の定義とは、健康、婚姻、家庭と幸福などの要素がまだ強く、世間一般の成功の定義、金銭、権力、影響力などの要素は比較的低い。

そんな職業女性が挑む最大の難問は、職場から来るのではなく、家庭から来るのだ。如何にこの2つの平衡をとるのかか、これこそ職業女性最大のチャレンジである。子育てのため職業生活を中断することは苦悩である。LEAN IN CHINAでは企業に対し、両立に向けた環境整備の促進を奨励している。これは企業の社会的責任の一部分であり、家庭とは自社従業員の生活の一部分である。

二児の母親でもある孫COOは、女性にとって職場と家庭とは、両方とも全心身を投入すべき天職だと述べている。

目標はマザー・テレサ

さらに白書では、70%以上の女性が、社会はもっと多くの女性リーダーを必要としていると考え、50%以上が機会さえあれば組織のトップリーダーになりたいと考えている。

その上で孫女史は、リーダーとしての風格を身に付けることも重要と述べ、マザー・テレサを引き合いに出している。彼女こそ優しいたたずまいを保ちながら全世界から尊敬を受けた理想の女性リーダーだった。そこへ至るには一律の道はなく、自己の個性に見合った独自のリーダー像を目指せばよい、という。

孫COOの携程では、開放、平等、包容、の企業文化確立に取り組み、すでに女性管理職比率は非常に高い。女性福利政策を助けとし、女性従業員にとって「良好な空間を創造していて、さらに素養の高い女性人材の加入が期待できる」としている。携程に限らず、物流、卸売り・小売りなど第三次産業での女性管理職進出は目覚ましい。

中国における女性の活躍の場はすでに比較のしようもないほど日本より大きい。この白書はそれでもまだまだ、と叱咤激励する内容だ。日本では入社した会社の社長、役員になりたい、と答える者は男でも50%に達しないだろう。

日本人は男女とも、まず職業意欲に関して、中国人に置いていかれないようにすべきである。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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