2016年はリオデジャネイロオリンピックが開催され、日本人選手の活躍にスポーツへの注目が高まった。さらに、4年後の開催地でもある東京オリンピック・パラリンピックを巡り、最大3兆円まで拡大した開催経費を2兆円までに削減する見直しが進められている。

このゴタゴタ劇をみても、スポーツが感動を与える競技の側面と、巨額のお金を動かすビジネスでもあるということを認識させられる。そこで今回は、スポーツ業界で富を成す世界の大富豪を紹介していこう。

このランキングは米経済誌のフォーブスがまとめた、世界大富豪ランキングで、スポーツ業界に分類された億万長者は、21人。トップ10には、アメリカの4大スポーツのNFL(National Football League)、MLB(Major League Baseball)、NBA(National Basketball Association)、NHL(National Hockey League)のチームオーナーがずらりと並び、5位のEcclestone氏を除いてはアメリカの市民権を持つ富豪がランキングを独占した。

それでは「世界大富豪ランキング」のスポーツ編トップ10を見てみよう。(1ドル=114円で計算)

10位 ジョン・ヘンリー 21億ドル(約2394億円)

――米メジャー、ボストン・レッドソックスのオーナー

かつて松坂大輔選手(福岡ソフトバンクホークス)が在籍していたアメリカメジャーリーグのボストン・レッドソックスのオーナー。2002年にチームを買収すると、04年には86年ぶりとなるワールドシリーズ優勝を果たした。その後も07年、13年の2度ワールドシリーズを制覇。ヘンリー氏は、イングランドのサッカーチーム・リバプールの株式も保有する。

9位 トム・ベンソン  22億ドル(約2508億円)

――NFL、ニューオーリンズ・セインツのオーナー

1985年にNFLのニューオーリンズ・セインツのオーナーに就任。さらにNBAのニューオーリンズ・ペリカンズも買収した。自身の娘と孫にチームの経営を託そうとしていたが、最終的には妻にその権利を譲ったため、娘と孫が提訴する家族内での財産争いに見舞われた。

8位 ジェームズ・アーセイ 23億ドル(約2622億円)

――NFL、インディアナポリス・コルツのオーナー

親子代々でNFLインディアナポリス・コルツのオーナー。チームのチケット販売員から広報まで担当し、1997年に父が他界した後、オーナーに就いた。

就任後、チームは顕著な成績を残し、14度のシーズン優勝、2006年にはスーパーボールも制覇した。16年にはチームのクォーターバックを務めるアンドリュー・ラックに6年契約1億4000万ドルのNFL史上最高の年俸で契約を交わした。また、ジェームズは熱心な収集家としても知られ、16年歌手として初めてノーベル文学賞授与が決まったボブ・ディランのギターを所有する。

7位 アーサー・ブランク 26億ドル(約2964億円)

――ホームセンター「ホーム・デポ」共同創業者

アーサー・ブランク氏は、78年にホーム・デポを共同で創業。北米で2200店舗を超え、世界でも最大規模のホームセンターに成長した。01年に小売業から身を引くと、02年にはNFLのアトランタ・ファルコンズを買収してオーナーに就任。さらに、アトランタにサッカーチームを招致するため、7000万ドルを拠出し、アトランタ・ユナイテッドFCが誕生した。

6位 スティーブ・ビスシオッティ 30億ドル(約3420億円)

――NFL、ボルティモア・レイブンズのオーナー

NFLボルティモア・レイブンズのオーナー。ビスシオッティ氏は、いとこと世界最大の人材派遣会社を創設。この会社は世界4大陸で1万5000人の従業員、12万人の契約労働者を抱えるまでに成長した。

5位 Bernie Ecclestone 32億ドル(約3648億円)

――カーレースF1グループの企業経営者

Ecclestone氏はカーレースのF1グループの企業を経営。71年にブラハム・レーシングチームを買収したのを皮切りにF1の統治を担うまでになった。財産には、F1の親会社であるデルタ・トプコの株式なども含まれている。

4位 ロバート・マクネア 33億ドル(約3762億円)

――NFL、ヒューストン・テキサンズのオーナー

NFLのヒューストン・テキサンズのオーナー。99年にチームを共同で立ち上げて以降、スタジアム、NFLリーグからの放送権の収益増加で、チームの価値は、26億ドルにも達する。マクネアはがんと闘病したが、早期発見と最先端の治療のおかげで、病気を克服した。

3位 ロバート・クラフト 48億ドル(約5472億円)

――NFL、ニューイングランド・ペイトリオッツのオーナー

16年8月にプロ総合格闘技を展開するUFCを買収するなど、スポーツ界での影響力を拡大している。94年に買収したNFLのニューイングランド・ペイトリオッツは、34億ドルまで価値が上昇。また、サッカークラブのニューイングランド・レボリューションも所有している。

2位 ジェリー・ジョーンズ 50億ドル(約5700億円)

――NFL、ダラス・カウボーイのオーナー

1989年にNFLのダラス・カウボーイを1億5000万ドルで買収。チームは42億ドルの価値まで成長。NFLのほか、油田採掘、小売り、北部ダラス郊外の居住不動産開発にも熱心に投資を続けている。

1位 スタンレー・クロエンケ 77億ドル(約8778億円)

――NBA、NHL、NFL、3つのオーナー

NBAデンバーナゲッツ、NHLのコロラド・アバランシェ、NFLのセントルイス・ラムズといったアメリカの4大スポーツのうち3つでオーナーを務める。このうち、セントルイス・ラムズは、本拠地をロサンゼルスに変更。95年にセントルイスに移るまで、同チームは50年近くロスを本拠地としていた。フォーブスの見積もりでは、ロスの市場の大きさの恩恵を受けて、ラムズの価値は7億ドルまで跳ね上がったとしている。(ZUU online 編集部)

【編集部のオススメ記事】
「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)