世界72カ国・地域を対象にした「数学リテラシー・ランキング」の最新版で、日本が5位となった。前回統計がとられた2012年と比較すると、7位からの飛躍となる。全体の中央値は493ポイントを39ポイント上回っている。

日本を含め上位はアジア国が独占。中でもシンガポール、マカオなど、経済発展の目覚ましい地域での数学力向上が目立つ。対照的に韓国、香港は若干の後退を見せた。

最新版で最も大きく跳躍したのは、ノルウェーとデンマークの北欧国だ。米国(39位)、フランス・英国(26位)などの経済大国は、今回も軒並み圏外という結果に。

このランキングはOECD(経済協力開発機構)による「生徒の学習到達度調査(PISA)2015年版」に基づいたものだ。15歳の児童の数学・科学・読解力のレベルを測定する目的で、3年ごとに実施されている。最新版では54万人の生徒が参加した。

日本は科学では2位、読解力では8位。シンガポールは全3科目で首位の快挙を成し遂げている。またエストニア、フィンランドは科学、カナダ、アイルランドは読解力で非常に優れているなど、各国・地域ごとに得意科目が異なる点が興味深い。

義務教育範囲の数学力が高い20カ国

20位 オーストリア 中央値497ポイント(昨2012年順位18位)
19位 ノルウェー 502(30位)
17位 ポーランド 504(14位)
17位 アイルランド 504(20位)
16位 ドイツ 506(16位)
15位 ベルギー 507(15位)
14位 スロべニア 510(21位)
12位 デンマーク 511(22位)
12位 フィンランド 511(12位)
11位 オランダ 512(10位)

10位 カナダ 516(13位)
9位 エストニア 520(11位)
8位 スイス 521(9位)
7位 韓国 524(5位)
6位 上海 531(1位)
5位 日本 532(7位)
4位 台湾 542(4位)
3位 マカオ 544(6位)
2位 香港 548(3位)
1位 シンガポール 564(2位)

(ZUU online 編集部)