確定申告,確定申告 領収書
(写真=Thinkstock/Getty Images)

法人や個人事業主にとって、また源泉徴収を受けていない者や年末調整での適用外の控除などを受けようとする者にとって、確定申告は不可欠な手続きである。しかし、確定申告に伴う作業は慣れていない者には非常に難解だ。

今回はそのうち、領収書の取り扱いに関してまとめた。確定申告を行うのが初めてだという方などは特に、ぜひ参考にしていただきたい。

確定申告で必要な領収書

領収書といえば、宛名や但し書きの記載された横長の書式のものが一般的である。だが、確定申告において領収書として認められるためには、発行年月日・領収金額・宛名・取引内容・発行した者の所在地・氏名・連絡先・捺印が記載されていなければならない。

領収書を発行する目的はそもそも、支払い(取引)があったことを証明することにある。そのため、取引に関わる情報が記載されていれば領収書そのものの形式自体は問われない。詳細を、続けて所得税法施行令の一文をもって解説する。

確定申告における領収書の要件

確定申告で提出が求められる領収書は、所得税法上では次のように定められている。

雑損控除や医療費控除に関する事項を記載する場合(中略)その領収を証する書類のほか、社会保険料控除や小規模企業共済等掛金控除に関する事項を記載する場合(中略)金額を証する書類、生命保険料控除に関する事項を記載する場合(中略)保険料の金額その他財務省令で定める事項を証する書類は、所得税法上領収書として認められる。

また、地震保険料控除に関する事項を記載する場合(中略)地震保険料の金額その他財務省令で定める事項を証する書類、寄付金控除に関する事項を記載する場合(中略)寄付金の明細書その他財務省令で定める書類についても、領収書として認められる。

以上は特に所得税控除について言及した条文によるものだが、領収書の取り扱い基準として参考にすることができる。つまり、所得税法上でも各取引を「証する書類」はすべて領収書として機能することが認められている。この基準は取引金額によっても若干変わる。

領収書をもらうときの注意点

数百円~数千円といった小額の取引であれば、宛名の有無などはさほど重要視ないが、数十万円~数百万円、あるいはそれを超える高額な取引については前述した情報が細かく追及されることとなる。

しかしながら、この基準は税務署の判断によるため、領収書をもらう際(発行する際)には、必要項目すべてが確かに記載されていることを確認すべきだ。

これもやはり税務署の判断によってしまうが、情報の記載が疎かな領収書の多い帳簿は、情報の整理された帳簿に比べると税務署監査の目に留まりやすい。

たとえやましいところがなかったとしても、帳簿をつぶさに監察されるというのはあまり気分の良いものではないだろう。

確定申告における領収書の提出方法

確定申告の際に提出する領収書は、必要なものが揃ってさえいればどのようにまとめられていても構わない。極端に言えば、1通の封筒や1つの箱に雑に入れられている状態でも、手続き上の問題はない。

ただ、それでは帳簿をまとめる際などに自身の負担となってしまうため、最低限事前に仕分けておくのが賢明だろう。具体的には、月ごとに分ける、あるいは経費ごとに分けるなどといった方法がふさわしい。

領収書がもらえない場合、紛失した場合の対処法

領収書がもらえない場合や、これを紛失してしまった場合には、前述の必要情報が記載された書類を用意することで代替すると良い。

クレジットカード決済やネットショッピングであれば、金額等が明記されたWeb上の取引明細をプリントアウトすれば十分取引の証明として機能する。

交通機関などの利用により、領収書は元より取引情報も残らないといった場合は、出金伝票により各取引を管理するほかない。

出金伝票が取引の証明として機能するかどうかはやはり税務署判断によるが、少しでも有効性を高めるためにも、日付や利用目的等の情報を不足なく記載することが大切だ。

領収書の保管方法

領収書の提出方法は雑でも構わないとしたが、一方でレシート(感熱紙)の取り扱いには注意しなければいけない。

レシートの印字は、湿気や光の照射によって容易に薄くなるため、外気や日光等にさらされた場所へ保管すると、いざ確定申告の際に読み取れなくなってしまう。

万全を期すならば、劣化前にコピーを取る、あるいは手書きの領収書を別途発行してもらうなどといった対策を取るのも良いだろう。

また、レシートを領収書として用いる場合の問題点はもうひとつある。それは、「支払った者」の証明にならないということである。

これは一般的な領収書において宛名が書かれていないのと同義で、金額如何では領収書として認められない可能性がある。比較的高額と思われる取引があった場合には、手書きの領収書を発行してもらうことが望ましい。(ZUU online 編集部)

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