「QS Graduate Employability Rankings 2017」で世界中の「就職に強い」大学がランキング化され、世界一はスタンフォード大学、日本一は東大ではなく早稲田大学であることが分かった。
このランキングをまとめたQS(Quacquarelli Symonds)社は、高等教育やキャリア開発の情報提供を行っている。世界300大学の就職に強いかどうかという視点でランク付けしたもの。
評価項目は5つからなり、「雇用者による評価」、「企業とのパートナシップ」、「卒業生の活躍」、「雇用者と学生のコネクション」、「卒業生の就職率」から採点されている。
100位以内にはどんな日本の大学が入ったのであろうか。
東京大学の評価はどうなのか
東大は日本で2位だった。世界では29位に評価され、政府やビジネスのリーダー及び研究者を多数輩出していることから、「雇用者による評価」は98.4ポイントで「卒業生の活躍」については99.9ポイントとほぼ満点となる非常に高い評価を得た。しかしながら「企業とのパートナシップ」と「雇用者と学生のコネクション」についてはスコアが発表されておらず、日本のトップを取れなかった。
日本でトップとなったのは早稲田大学であり、全体では26位となった。東京大学ほど突出した高評価の項目はないものの、全体的に良い評価を得たことから東京大学を上回ることになった。東京大学と同様に、政府やビジネスのリーダーを多数輩出していることに加え、ジャーナリズム、科学、文学、アートの分野でも優れた卒業生を生み出している。「卒業生の活躍」は約90ポイントを獲得したが、「雇用者と学生のコネクション」については約40ポイントとあまり高くはない。その他の3項目についてはそれぞれ約70ポイントと高い評価を得ている。
躍進する中国の大学
アジアトップは3位の清華大学である。中国の学問と研究をリードする大学の一つであり、基礎研究、応用研究、科学のイノベーションを協力に推進している。「雇用者による評価」、「企業とのパートナシップ」、「卒業生の活躍」について90ポイント台とトップレベルの評価を得ている。更に「雇用者と学生のコネクション」は99.9ポイントと満点近くを獲得している。
1位を獲得したのはスタンフォード大学。多種多様な民族や年齢の学生から構成され、シリコンバレーの発展に多大な貢献をしてきた大学である。「雇用者による評価」と「卒業生の活躍」が満点となる100ポイントの評価を得た。「企業とのパートナシップ」、「雇用者と学生のコネクション」についても90ポイント台となるトップレベルの評価を得て、堂々の1位を獲得した。
トップ30の大学を国別で数えると、フランス、シンガポール、スイスが各1、日本、オーストラリア、ドイツが各2、カナダが3、中国と英国が各4、米国が最多の13となっている。民間企業との連携を積極的に行っている米国の大学の評価が高くなっていることに注目したい。
トップ30と日本の大学は?
61-70位 慶應義塾大学(日本、51位以下は10大学ごとの発表)
51-60位 大阪大学(日本)
51-60位 名古屋大学(日本)
48位 東京工業大学(日本)
30位 デューク大学(米国)
30位 ダルムシュタット工科大学(ドイツ)
29位 東京大学(日本)
28位 マギル大学(カナダ)
27位 ミシガン大学(米国)
26位 ノースウェスタン大学(米国)
26位 早稲田大学(日本)
25位 ブラウン大学(米国)
24位 ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン(英国)
23位 ペンシルベニア大学(米国)
22位 ウォータールー大学(カナダ)
21位 シンガポール国立大学(シンガポール)
20位 カールスルーエ工科大学(ドイツ)
20位 インペリアル・カレッジ・ロンドン(英国)
19位 トロント大学(カナダ)
18位 香港大学(中国)
17位 シカゴ大学(米国)
16位 スイス連邦チューリッヒ工科大学(スイス)
15位 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(米国)
14位 復旦大学(中国)
13位 コーネル大学(米国)
11位 北京大学(中国)
11位 メルボルン大学(豪州)
10位 プリンストン大学(米国)
9位 カリフォルニア大学バークレー校(米国)
8位 オックスフォード大学(英国)
7位 コロンビア大学(米国)
6位 エコール・ポリテクニーク(フランス)
5位 ケンブリッジ大学(英国)
4位 シドニー大学(豪州)
3位 清華大学(中国)
2位 マサチューセッツ工科大学(米国)
1位 スタンフォード大学(米国)
(ZUU online編集部)