年金,年金 生活
(写真=PIXTA)

年金だけで生活をすることは不可能ではないだろう。そのためには様々な費用を見直し、かつ「贅沢は敵」と思えるかどうかにかかっているとも言える。つまり、年金だけで、豊かな生活を送ることは現状では難しい。しかし、不可能ではないのだ。今回は、年金だけで暮らすために知っておきたい事項をまとめた。


まずは年金支給額を確認

保険料は払い続けているものの、自分の頃には一体いくら年金をもらえるのか気になる方も多いだろう。年金支給額は、加入している年金の種類、加入期間により大きく異なる。ここでは、多くの人が加入している国民年金、厚生年金の支給額の確認方法について解説する。

国民年金の支給額

国民年金の支給額の計算は、シンプルだ。国民年金の支給額は、その加入期間のみによって決定される。国民年金は原則20歳から60歳になるまでの40年間が、保険料支払い可能期間である。その40年間に、一度も未納や免除がなければ満額の77万9300円(2017年4月現在)が支給される。免除月がある場合には、以下の計算式に当てはめ計算してほしい。

満額 × (保険料納付月数 + 全額免除月数 × 8分の4 + 4分の1納付月数 × 8分の5 + 半額納付月数 × 8分の6 + 4分の3納付月数 × 8分の7)÷ 40年(加入可能年数)×12

厚生年金の支給額

一方、厚生年金の計算は大変難しい。決められた数字を入力するだけで、支給額がわかるソフトもあるので、正確な額を知りたい場合には、それを活用してほしい。計算式は、以下のようになる。
本来水準方式

平均標準報酬月額 × 乗数 × 平成15年3月までの払込月数 + 平均標準報酬額 × 乗数 × 平成15年4月以降の払込月数
従前額保障方式

平均標準報酬月額 × 0.0075 × 平成15年3月までの払込月数 + 平均標準報酬額 × 0.005769 × 平成15年4月以降の払込月数

この「本来水準方式」「従前額保障方式」の両方を計算し、多い方が支給額となる。厚生年金は、所得に応じて保険料、支給額が変わる。まずは、自身の所得ではどの「等級」になるのかを割り出してほしい。日本年金機構のホームページに、等級別のリストがあり、誰でも見ることが可能だ。

老後にかかる費用は?

総務省統計局では、毎年「家計調査」というものを実施している。2015年の調査結果を基に、現在の高齢者が何にいくら使っているのかを紐解いていこう。

データによれば、60歳から64歳層(2人世帯)の月の平均消費支出は29万5921円である。

中でも「食料」は7万5828円と多くを占めている。水道光熱費は、2万4472円とその前後の世代と比較してもさほど変化はない。「被服及び履物」の項目は、年齢に上がるにつれ減少しているものの1万775円である。

高齢者ならではの出費として保険医療費が増加してくる。60歳から64歳では1万3547円だが、85歳以上を見ると1万7752円にまで増えている。「交通・通信」の項目では、自動車関連の費用が2万4140円掛かっている。時間ができることにより、交際費が増加しているのも高齢者の特徴だろう。2万7337円を交際費に使用している。
もちろん、これらのデータはあくまで「平均」である。老後は、食べ物にこだわりたいという場合には、食費が占める割合はさらに増えるだろう。ファッションが趣味、という場合には先ほどの衣服費ではまかないきれないという可能性もある。これらの数字を参考に、老後のライフプランを立てて欲しい。

ここを節約!削減ポイント

居住費の部分が老後の生活を大きく左右することは間違いないだろう。持ち家の場合には、定年までに住宅ローンを完済しておくことが、老後に安心して暮らすための第一歩である。住宅ローンを完済していても、修繕費など持ち家ならではの出費は計算に入れておいてほしい。

賃貸の場合には、死亡するまで毎月大きな固定費がかかることになる。賃貸を選択する場合には、家を買うという決断同様勇気がいる選択になるだろう。

その他にも、今から節約の癖をつけておくことが老後に節約するためには欠かせない。水道光熱費を始め、今の時代では通信費もかかる。光熱費は、無理なく節約できるよう節約グッズを活用したり、格安SIMなどの通信会社も検討したりすべきだろう。大きな金額を占める食費部分についても、自炊を中心にすればかなり金額を抑えられる項目である。

年金生活で気をつけてほしいこと

老後破産という言葉を聞いたことがあるだろうか。老後に、年金のみの生活で困窮してしまうことを言う。実は、この老後破産に陥るケースは思いの外多いのである。多くの人は、年金だけでは生活ができず、それ以外の資金を頼っている。つまり、貯蓄を切り崩すか、資産運用などによる収入を得て生活しているのだ。

老後破産に陥らないためには、今から老後の生活をできるだけ具体的にイメージし、必要な貯蓄額を算出し、逆算して今から貯蓄を始めること以外に手はない。もちろん、資産運用の知識を身につけておけば、老後にゆとりのある生活を送れるだろう。何れにしても、ただ年金だけに頼っては、残念ながら生活が困窮する可能性が高まってしまうのだ。

「貯める」だけではなく、「増やす」ことも視野に

日本は、銀行に預金をしても低金利であることは周知の事実だろう。また、貯金にはインフレのリスクがある。いわゆる目減りのリスクがあるのだ。貯めることだけに集中せず、あらゆる資産運用の選択肢を検討し、少しでも豊かな老後を送れるよう、準備を進めてほしい。

【編集部のオススメ記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)

【あわせて読みたい 「年金」記事】
国民年金の「保険料免除」 滞納、猶予、特例との違いは?
厚生年金がいくら支給されるのか計算してみた
年金は追納(後払い)が断然お得?その仕組みを解説
「個人年金保険」の4つの罠 そもそもどんな商品?
国民年金の「学生納付特例制度」 手続きしないと損する可能性も