2017年最も高価格で取引される通貨トップ3に、米ドルや日本円をおさえ、クウェート・ディナール、バーレーン・ディナール、オマーン・リアルが選ばれた。
この予想ランキングを作成した投資情報会社「プロフィット・コンフィデンシャル」は、通貨価値を取引ベースではなく、対ドルを基準に判断している。原油大国が目立つ点が、資源国の強さをうかがわせる。
10位 豪ドル(AUD=0.76米ドル/約89円)
コモディティ価格の暴落で打撃を受けた豪ドルだが、徐々に回復の兆しが見られることに加え、日本や極東との取引が活発であることから、来年も堅硬さは継続するだろう。
9位 シンガポール・ドル(SGD=0.73米ドル/約86円)
かつてはポンドや米ドルの影にかくれていたSGDも、産業の発展とともに一躍世界の通貨クラスに踊りでた。好調な経済に後押しされ、来年はさらに地盤を固めると予想。
7位 ブルネイ・ドル(BND=0.72米ドル/約85円)
東南アジアに位置するイスラム教国、ブルネイ・ダルサラーム国の通貨。人口約42万人(2013年世界銀行データ)という小規模な国だが、国民一人あたりのGDPは4万1460米ドル/約487万円(IMF2015年データ)と非常に高い。
7位 リビア・ディナール(LYD=0.72米ドル/約85円))
カダフィ政権下では混乱にあったリビアの通貨だが、石油埋蔵国としての威厳は原油価格の暴落にも動じることがない。
6位 スイス・フラン(CHF=1.02米ドル/約120円))
昨年の思わぬ急騰急落で世界中に衝撃を走らせたCHFも、国際資本の「セーフ・ヘイヴン」であるという事実は健在。
5位 ユーロ(EUR=1.11米ドル/約130円)
経済面、政治面ともに亀裂が目立ち始めた欧州だが、通貨価値は2017年もかろうじて5位にとどまると期待。ただしマイナス金利政策が長引き始めた今後、順位の下降は十分に予想される。
4位 英ポンド(GBP=1.27米ドル/約149円)
Brexitの影響が懸念される英ポンド。低金利政策で現状を維持しているものの、ユーロ同様、来年は順位が後退しても不思議ではない。
3位 オマーン・リアル(OMR=2.59米ドル/約304円)
アラビア半島の東端に位置するオマーン国。こちらも低原油価格の影響をそれほど受けることなく、安定した通貨価値を維持している。
2位 バーレーン・ディナール(BHD=2.65米ドル/約311円)
原油価格の影響を受けても不思議ではないバーレーンだが、中東を代表する金融センターとして評価されているほか、南部の25%が米軍基地であるという事実を強みに活かしている。
1位 クウェート・ディナール(KWD3.31米ドル/約389円)
世界第2規模のブルガン油田のあるクウェートの通貨は、1961年、湾岸ルピーの代用として導入された。2013年以降、最も価値ある通貨の座を維持している固定相場制通貨だ。
(ZUU online 編集部)