いよいよ2016年も年の瀬となり2017年の足音が近づいてきた。年末になると毎年ヒット商品番付なども発表され、1年で様々なヒット商品が生まれるが、今回は2017年に「◎周年」を迎える人気商品について解説していき、長年愛され続けているヒット商品についてみていこう。
10周年 iPhoneやPASMO
世界で大人気のiPhoneは1997年にAppleから発売された。初代iPhoneが発売され今年で10周年を迎える。初代iPhoneはアメリカ国内のみの発売であったため、日本では未発売であったがその後日本でもiPhone3Gが発売され販売店の前で長蛇の列ができるなど大人気を博した。
新機種が発売するたびに販売店の前では大行列ができ、お祭り騒ぎになるなど、現在でも人気のスマートフォンだ。2017年は10周年ということでiPhone8発売の噂もあるが真相はいかに。
「首都圏を1枚で」のキャッチフレーズで始まったPASMOも2017年で10周年を迎える。発売当時PASMOは首都圏のJRや私鉄をほとんど網羅し、さらにバスまでも対応したことでも話題となった。1枚のカードで様々な公共交通機関を利用できる便利さや電子マネー機能にも対応していた点も大ヒットの要因となった。現在でも利用している方は多いのではないだろうか。
20周年 プリウスやONE PIECE、ハリー・ポッター
ハイブリッド車の代名詞とも言えるほど爆発的な人気を誇るのが、トヨタ自動車 <7203> が発売しているプリウスだ。ハイブリッド車といえば最近の技術のようにも思えるが、初代プリウスは1997年発売であり、2017年で20周年を迎える。燃費性能で常に驚きを与えてきたトヨタは今冬にも新型のプリウスプラグインハイブリッド車を発売予定だ。余談だがトヨタ自動車も創業が1937年であり2017年で80周年を迎える。
現在も『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載中の多くの人が夢中になる少年漫画「ONE PIECE」も2017年で20周年だ。15年には最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズとしてギネス記録にも認定されており、その勢いはとどまることを知らない。少年漫画の王道を行く物語で人気を集め、16年12月現在でコミックは83巻を数える。連載開始から20周年が経ち、親子でONE PIECEを楽しんでいる家庭も多いのではないだろうか。
同じく書籍の分野から「ハリー・ポッター」シリーズも20周年を迎える。世界的ベストセラーとなっているファンタジー小説であるが2007年(日本国内は2008年)には最終巻が発売されており既に物語が完結している作品だ。しかし現在でもスピンオフ映画の公開や日本国内でもユニバーサルスタジオジャパンのアトラクションが大人気であるなど根強い人気を誇っている。
30周年 アサヒスーパードライ、黒ラベルは40周年
販売本数ナンバー1のビールといえばアサヒスーパードライだ。1987年の発売から来年で30周年を迎える。発売開始からの販売本数は累計36億箱(1箱:ビール大瓶20本換算)以上を誇り、日本を代表するビールといっても過言ではない。アサヒビールは30周年を記念して2017年3月から順次限定商品を発売予定だ。ビール好きの方はアサヒスーパードライ30周年の企画に注目だ。
同じくビール業界からサッポロ生ビール黒ラベルが40周年を迎える。サッポロ生ビール黒ラベルの発売前はビールと言えば熱処理ビールが主流だったが、1977年のサッポロ生ビール黒ラベルの発売を機に生ビールが主流になっていった。実は発売当初はサッポロ壜生(びんなま)ビールという名称で発売され、黒ラベルというのは消費者が付けた愛称であった。
しかし1989年に黒ラベルという愛称を正式なブランド名として採用したのだ。40周年を記念してサッポロビールでは2016年11月18日より北海道限定で製造後3日以内に出荷する特別な黒ラベルを発売している。北海道在住の方や北海道に旅行・出張などの予定がある人は要チェックだ。
50周年 リカちゃん、コカ・コーラは日本誕生から60周年
女の子なら誰しもが遊んだことがあるリカちゃん人形は50周年を迎える。タカラトミー<7867>のリカちゃんは1967年に発売され、おしゃれなファッションで女の子達の人気を集めた。現在発売されているリカちゃんは4代目となり、発売当初に比べ伸長も高くなるなど時代に合わせて進化している。
発売から半世紀が経過していることもあり、親・子・孫の3代でリカちゃんにお世話になっている家庭もあるのではないだろうか。
炭酸飲料として有名なコカ・コーラは日本では60周年を迎える。1957年に日本コカ・コーラ株式会社の前身である日本飲料工業株式会社が設立され、コカ・コーラを発売した。発売当時は缶のコカ・コーラはなく、瓶での販売であった。
日本でも大ヒットを記録したコカ・コーラは現在では糖分ゼロのコカ・コーラゼロや糖分ゼロ、保存料ゼロ、合成香料ゼロ、カフェインゼロのコカ・コーラゼロフリーなども発売されている。
このように、さまざまな商品が何十周年という記念の年を迎える。身近にあるのが当たり前となっている商品の歴史を今一度調べてみるのも、新しい発見があって面白いかもしれない。(右田創一朗、元証券マンのフリーライター)
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