銘柄分析
(写真=Thinkstock/Getty Images)

年始の急落で始まり、2月と6月には日経平均株価が1万5000円を割り込んだ2016年の国内株式市場。「トランプ・ラリー」で年後半に急騰し、全体相場が「往って来い」の展開となった中で、東証1部では株価が昨年末比で2倍以上となった株が22銘柄登場。一方、半値以下に沈んだ株も5銘柄あった。

上昇組では、医療機器商社の日本ライフライン(=日本ライフL、7575)が昨年末比で3.7倍に急騰。主力のペースメーカーの好調のほか、来年発売のカテーテル関連製品にも期待が高まっている。また、安永(7271)はリチウムイオン電池の寿命を大幅に向上させる技術を11月に発表。連日のストップ高となり、一時は昨年末比で6.6倍まで株価が上昇した。

一方、下落組ではクックパッド(2193)が昨年末比で約6割減となった。同社は1月に経営体制の混乱が明らかになり、経営陣一新後も業績不振が続いた。株価は今も底値圏でもみ合っている。主力ゲームの不振が続くコロプラ(3668)や、業績不振に加え、株主優待内容の変更が嫌気されたライドオン・エクスプレス(=ライドオンE、6082)、がん治療薬「オプジーボ」の薬価引き下げと競合薬上市が上値を抑えた小野薬品工業(4528)なども印象に残る。

今回ランクインした銘柄には「ひと相場終わった」印象が強いものもあるが、中には上昇の継続や、急反発が期待できる銘柄も含まれている。17年に引き続き上昇が期待される銘柄や、出直りが見込まれる銘柄をピックアップした。

上昇継続銘柄は?

○ローツェ、受注再拡大へ
半導体用ウエハーや液晶ガラス基板の搬送装置を手掛けるローツェ(6323)の株価は、前年末比では2.0倍と大きく跳ね上がった。ただ、10月以降は受注鈍化懸念による調整で押し目を形成している。

受注の減少については、案件の後ずれに起因する一過性の面が大きいもよう。世界的に半導体需要が高まる中で、同社の業績へは今後も追い風が吹くと予想される。例年1月に株価が上昇する傾向が強いことを考えると、今後は戻りを試す展開が期待できそうだ。

○日本CMK、まだまだ割安
プリント配線基板の日本CMK(6958)は、復活株の象徴的存在。前3月期には81億円の大幅連結最終赤字に落ち込んだが、リストラ効果と自動車向け製品の急成長を背景に、低位の株価水準が一気に見直された。

今期は営業利益25億円(前期比6.6倍)、最終損益16億円の黒字を見込む。収益改善を受けた過去1年の上昇率は大きいが、それでもPBR(株価純資産倍率)は1倍にとどまる。海外で生産能力の拡大を進め、来期は利益倍増が期待される。

反騰期待銘柄は?

○藤田観は底打ち感鮮明
藤田観光(9722)の株価は、インバウンド(訪日外国人観光客)需要の伸び鈍化などを背景に年初から下落基調で推移した。ただ、業績は好調。株価は足元では26週移動平均線を上抜いてきており、底打ち感を強めている。

今12月期は沖縄県や京都府など人気観光地に相次いでホテルを開業。政府は訪日客数を今の倍の4000万人に引き上げる目標を掲げており、同社の優位性はむしろこれから本格化するだろう。昨年の神奈川県の箱根山噴火の影響で低迷したリゾート事業も回復に転じている。

○ネクスト、「民泊」材料に
不動産情報検索サイトを運営するネクスト(2120)は、海外事業の苦戦を重荷に株価がここ1年で大きく調整した。一方、国内の加盟店数は順調に増加している。民泊・空き家対策の関連銘柄という観点からも、再び市場の関心を集める公算が大きい。

今3月期業績予想の下方修正懸念は既に株価に織り込まれたとみられる。コスト削減により、連結営業利益計画48億円(前期比20%増)からの減額幅は限定的となる可能性もある。空き家を活用した民泊マーケットにも参入する方針で、法整備後の本格的な収益貢献が期待される。株価4ケタ復帰(28日終値799円)を眺望。(12月30日株式新聞掲載記事)

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