(写真=Walton International Group Inc.)
(写真=Walton International Group Inc.)

2016年11月に行われた米国大統領選の結果、ドナルド・トランプ氏が勝利した。トランプ氏が勝利した場合は、先行きの不透明感から金融市場が混乱するという予想が多かった。しかし蓋を開けてみると、下落するどころか、トランプ氏の政策への期待から米国主要3指数は最高値圏を推移している(2017年2月時点)。

米国の経済は堅調だ。雇用はほぼ完全雇用状態であり、米総務省が発表した7〜9月期GDPは前期比年率3.2%増と2年ぶりの大幅な伸び率を記録した。米国は先進国で唯一人口が増加している国であり、ある調査によると2050年には4億人を超えるとのことだ。特に若年層の労働者人口が増え続けることが経済成長を後押ししていくといえるだろう。

ローランド投資とは

米国の住宅価格の水準を示すS&P/ケース・シラー住宅価格指数は過去最高を更新し続けており、米国の不動産市況は好況だ。米国の不動産投資を検討している方もいるかもしれない。

不動産投資には大きく分けて「建物への投資」と「土地への投資」がある。例外はあるものの、前者はインカムゲイン、後者はキャピタルゲインが中心となる。特に「不動産投資」と聞くと、多くの方が前者を思い浮かべるのではないだろうか。

そのようななか、キャピタルゲインを狙える米国の不動産投資が「ローランド投資」だ。一般的には聞き慣れない言葉かもしれない。どのような投資なのか解説していこう。

ローランドとは英語で未開発地(都市の郊外に位置し、インフラ未整備の更地)のことを指す。つまりローランド投資とは、このような未開発の土地を安価で購入し、都市の拡大に伴い、土地への需要が高まり、高値になった段階で売却する不動産投資のことだ。機関投資家もポートフォリオに組み入れており、個人投資家も保有することができる。

ローランド投資にはどのような魅力があるのだろうか。まず、魅力的なキャピタルゲインを狙えることが挙げられる。また、土地を購入して値上がりを待つ手法なので、マンション投資やアパート投資のように、メンテナンスや修繕にコストがかからない。日本人にとっては、米ドル建てで投資することになるので、通貨分散できることも特徴のひとつだろう。

(写真=Walton International Group Inc.)
(写真=Walton International Group Inc.)

ウォルトンのローランド投資

ローランド投資が広く一般化したのは、北米を代表する不動産投資・開発企業のウォルトンが未開発地の小口販売を実施してからといわれている。1979年に創業したウォルトンは「誰でも購入できる不動産投資機会を提供する」という理念の下、共有持分という形で土地所有を小口化。それまでは一部の大富豪や、機関投資家しか参加できなかった未開発地投資を一般に開放した。

未開発地を小口化し、個人に販売、都市の拡大に伴い土地への需要が高まり、価値が上昇した頃に、デベロッパーや建売業者に売却する仕組みになっている。監査法人プライスウォーターハウス・クーパーズ監査済のウォルトン未開発地事業還元実績によると、平均内部収益率(IRR)12.32%(最低4.75%、最高28.51%)、平均保有年数8.71年(最低2.33年、最高19.08年)、平均倍率2.44(最低1.19、最高7.91)とのことだ。

一方でリスクも存在する。まずは資金回収まで時間がかかることだ。上記の平均保有年数からも読み取れるように、都市が開発され、拡大するには長い時間がかかる。米ドル建てで投資することになるので、為替リスクも存在する。もちろん元本や利益が保証されているわけではない。

それでは、このローランド投資はどのように行えばよいのだろうか。日本でウォルトンと販売契約を結んでいるのが、東京都墨田区に本社があるアバカス株式会社だ。同社は信頼や実績が豊富な現地販売元であり、日本語でのサポートや販売が可能だ。現地での手続きは不要で、1口1万ドルから購入できる。

人口が増え続ける国へ資産振り分けを

ある程度、収入や資産がある人は資産運用の重要性を痛感しているだろう。ただ忙しいエグゼクティブは、常にマーケットを見て売買判断をできるわけではない。さらに、株や為替は一時的に利益がでたとしても再現性が低い。できれば、あまり手をかけず、中長期で資産形成できる運用方法を探しているだろう。

ひとつの選択肢は不動産投資だが、これから人口が減る日本の不動産を現在のような価格で買ってよいものか、判断しかねている人も多いかもしれない。そのような方は、人口が増え続けている世界最大の経済大国・米国の実物資産を持つことを検討してはいかがだろうか。