日中は暖かいのですが、まだまだ朝晩は寒い日が続いています。やはりひな祭りやお彼岸を過ぎないことには暖かくはないということでしょう。株式市場は米国ではダウ平均が10連騰、日本でも日経ジャスダック平均が10連騰とこうした数字だけを見ていると非常に強い感じですが、主力銘柄が閑散としている感じで盛り上がりは今一つということだと思います。
米ダウ平均の10連騰というのが30年ぶりというのも気になるところです。当時は1985年の「プラザ合意」以降、米国経済は堅調でしたが、日本は円高を気にして内需拡大からバブルに向かうところであり、1987年4月に野村證券 <8604> など証券株や東京電力 <9501> などが未だに抜けきれない「上場来高値」を付け、そして10月には「ブラックマンデー」になったと時以来ということです。あの時も為替問題や金利の問題などがぎくしゃくしており、何となく似た雰囲気であるのが気にはなります。それでも「ブラックマンデー」は結果的には一時的な調整で済んだということですから、特に慌てることもないのかもし
れません。あくまでも「話のタネ」として・・・。
米国株は堅調となったのですが、為替が円高に振れたことから本日の日本市場も冴えない展開になりそうです。昨日も日銀の買いが見られるなかで円高を嫌気する動きになりましたが、引き続き円高を嫌気する動きで上値を抑えられそうです。目先的な値動きの軽い小型銘柄などが物色されており、主力銘柄は買い気に乏しい展開が続きそうです。
日経ジャスダック平均が10連騰、ニューヨークダウも10連騰となるなかで日経平均は依然として上値の重い展開が続きそうです。当面は19,000円台前半での小動きとなりそうで、米国での減税なども円高になるようであれば素直に好感することにはなりそうもありません。膠着感の強い相場に加えて週末、月末の手仕舞い売りも嵩んできそうです。
本日の投資戦略
米ニューヨークダウは10連騰、日本でも日経ジャスダック平均は3連騰の後の小幅下落を挟んで10連騰とかなり買い方の回転が効いている感じです。米国で楽観的な見方が増えており、日経ジャスダック平均も強気になる向きも多いようです。それでもいつまでも上昇が続くということはないのですから、米国の減税に関しての内容が伝わるとか週末、あるいは月末という要因で一気に調整となるということもありそうです。
幕間つなぎ的に買われているという表現が正しいのかどうかわかりませんが小型銘柄が大きく上昇しています。それだけ腰の据わった買いが少なく、投機的な動きが中心ということなのだと思います。ただ、新興市場銘柄などは人気の離散も早く、いったん離散してしまうと売るに売れないということもありそうです。売ってから高くなるのは当たり前、ということで買いが入っているうちに売っておくということで良いと思います。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
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