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(写真= Creativa Images /Shutterstock.com)

勤務先として魅力のある「最も働きたい企業」ランキングが発表され、金融機関部門では三菱UFJフィナンシャル・グループ が1位に選出された。大学生の就職人気企業ランキングでも上位常連として知られている同社だが、勤務先としての魅力はやはり大きいようだ。

ランスタッドアワードの調査概要

「最も働きたい企業」ランキングは、人材サービス会社大手のランスタッドが行う「ランスタッドアワード2017~エンプロイヤーブランド・リサーチ~」によるもの。「ランスタッドアワード」では、「勤務先としていま最も人材をひきつける魅力のある企業」を世界共通基準で選定し、表彰している。2017年度は26カ国で開催される予定だ。

国内調査は18~65歳の男女約2500人に行われた。対象となる220社について「社名を知っているか」「その企業で働きたいか」を質問し、結果をランキング形式にまとめている。毎年、総合ランキングトップ20、海外企業部門トップ5、注目企業部門トップ5などのランキング結果を発表している。

ランスタッドでは「ワークライフバランスが実現しやすい」「キャリアアップの機会がある」「革新的な技術を活用している」など独自の10の指標を用いて、企業の魅力度についても分析している。

業界別「勤務先として魅力ある企業」は?

「ランスタッドアワード」の国内調査は2012年から行われているが、今回から新たに業界別の表彰が実施された。

業界別では、金融・保険部門の1位に三菱UFJフィナンシャル・グループが選ばれた。同社は三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ証券ホールディングスなどからなる日本を代表する総合金融グループで、国内のみならず国際業務にも強い。また、FinTechの活用にも早くから取り組み、業界を牽引している。

同調査では金融・保険業界以外にも、各業界の「魅力ある企業」が選出された。それぞれの1位は以下の通り。

・「建設・不動産・住宅」部門……TOTO
・「一般消費材」部門……日清食品ホールディングス(日清食品)
・「化学・医薬」部門……花王
・「資源・素材」部門……ブリヂストン
・「機械・輸送用機械」部門……トヨタ自動車(トヨタ)
・「電気・精密機器」部門……パナソニック
・「商社・卸・小売業」部門……伊藤忠商事
・「運輸」部門……全日本空輸(ANA)
・「情報通信・サービス業」部門……日本電信電話(NTT)

総合部門1位はどの企業?

「ランスタッドアワード」総合部門の結果も見ていこう。10位から1位を紹介する。

10位 味の素
9位 キヤノン
8位 ソニー
7位 キリンホールディングス(キリン)
6位 日立製作所(日立〈HITACHI〉)
5位 パナソニック
4位 明治ホールディングス(Meiji)
3位 サントリーホールディングス(サントリー)
2位 トヨタ自動車(トヨタ)
1位 日清食品ホールディングス(日清食品)

総合部門の1位には日清食品HDが選ばれた。ランスタッドによると、日清食品HDは「女性」と「25~44歳」の層で1位を獲得。前年の順位は7位だった。2位のトヨタ自動車は、男性層の支持の高さで初のTop3入りを決めた。前年は4位。3位のサントリーHDは、5年連続でTop3入りを果たした。前年は1位。

「海外企業部門」「注目企業部門」の顔ぶれは?

「ランスタッドアワード」では、海外企業部門トップ5、注目企業部門トップ5も発表されている。それぞれの5位から1位を見ていこう。

海外企業部門
5位 日本イーライリリー(イーライリリー)
4位 ノバルティスファーマ
3位 MSD
2位 ジョンソン・エンド・ジョンソン
1位 アマゾンジャパン(Amazon)

1位はアマゾンジャパン。海外企業部門での1位選出は4年ぶり3回目となった。前年は2位。

注目企業部門
5位 スターバックスコーヒージャパン(スターバックス)
4位 クックパッド
3位 Apple Japan
2位 楽天
1位 グーグル(Google Japan〈グーグル〉)

1位はグーグルが受賞した。注目企業部門では、先進的で社会的にも影響力のある企業をランスタッドが選出している。

「ランスタッドアワード」の狙い

少子高齢化による労働力不足問題は深刻だ。ランスタッドによると、これからの時代の持続的な企業の成長には「エンプロイヤーブランディング」が不可欠であるという。「エンプロイヤーブランディング」とは、雇用主としての魅力をブランディングすること、勤務先として魅力ある企業を形づくることを言う。

同社は「ランスタッドアワード」で魅力のある企業を表彰することによって、企業の雇用戦略や組織力の向上に貢献することをめざしている。(渡邊祐子、フリーライター)

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