アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

本日で2月も終わりですが、まだまだ寒い日が続いており、今朝はいったんしまったマフラーを取り出して巻いてきました。株式市場は米国株が以上に強いのですが、日本株は冴えない展開になっています。それでも特に売り急ぐということでもなく、足元の好調な業績を見直しての買いも出てきそうです。

米大統領の議会演説が注目されていますが、昨年の英国の国民投票や米大統領選挙と同様に日本市場で一番初めに反応しなければならないということになりそうです。ただ、昨年と違い期待されて買われていたということでもなく、昨年のイベントほどインパクトもないのですから、経済政策が失望されたからと言って売り急ぐようなこともないでしょう。逆に売り急ぐように売り仕掛けのようなことがあっても、追随することはなさそうですし、買い煽るようなことがあっても冷静に動くのではないかと思います。それでも恐怖感が出るのでしょうが、結局は「何も変わらない」ということで良いのだと思います。

米国株が堅調、為替も円安ということで昨日までの反動もあり、本日の日本市場は堅調な展開が期待されます。ただ、米大統領の経済政策などを見極めたいということもあり上値も限られそうです。積極的に買い上がるというよりは米大統領の演説を前に持ち高を調整する動きが中心となりそうです。幕間つなぎ的に小型銘柄などの値動きの軽いものが買われ、主力銘柄は米国や為替の影響が少なそうなディフェンシブ銘柄の一角などが物色されるのでしょう。

19,000円を瞬間的に割り込んで下値を確認できたという感じです。上値は相変わらず重いのでしょうし、昨年の英国の国民投票や米大統領選挙の時のように、米大統領の議会演説で何が決まる、何が変わるということでもないのですが、仕掛け的な動きなどで大きな波乱もあるかもしれません。ただ、基本的には19,000円台前半での動きが続くと思います。

本日の投資戦略

米国市場の勢いはいっこうに衰えないという感じですが上がり続ける相場はないのですから、そろそろ調整となりそうです。1987年以来の連騰ということですが、1987年のような波乱もあるかもしれず、大統領の経済対策に対する期待で上げているのだとすれば、期待外れとなった時には大きな調整もありそうです。

昨年の英国の国民投票の時や米大統領選挙の時と同じように注目されているトランプ大統領の議会演説に一番最初にしかも取引時間中に日本市場で反応しなければならず、昨年と同様に日本市場だけ混乱するということもありそうです。ただ、これまでの例と違い、事前に買われていたわけではないのですから、日本市場での動きは小さいものではないかと思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

【編集部のオススメ記事】
「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)