暑さ寒さも彼岸までという割には「雪が降るかもしれない」という天気予報で、実際に冷たい雨が降っていました。株式市場も天気と同じで何となくすっきりとはっきりとせず、強いのは強いのでしょうが、買い気がわかないという感じです。米国の利上げが本当に円安に振れるのか疑心暗鬼ということなのでしょう。
実際に利上げがあっても円安にならず、逆に円高になるようであれば、何かと理由を付けて売り急ぐこともありそうです。例えば欧州での問題やドル高を嫌気して日本に金利上昇圧力があるとか、諸々つけこまれる懸念材料には事欠かないということです。ちょうど2013年の時のような雰囲気で何もないなかで上昇が続くということになるとそのあとが怖いという感じです。
米国市場はまちまちとなり、為替も落ち着いた動きですが、日銀の金融政策決定会合や米FOMC(公開市場委員会)を控えて動き難い状況には変わりなく、本日も様子見気分の強いなかで持ち高調整の売り買いが中心となりそうです。下落する局面では買いが入り、上昇すると売られるというようなことで方向感に乏しい展開に成りそうです。為替次第ということなのでしょうが、その為替も金利も動き難いのではないかと思います。昨日は小型銘柄も冴えないものも見られましたが、値動きの軽いものは再度物色されそうです。
値持ちが良いというか上値が重いというかは見方次第ということでしょうが、19,500円~600円水準を抜けきったという雰囲気でもありません。少なくとも米FOMCまでは動き難いのでしょうし、利上げを織り込んでいるとすれば利上げがあれば出尽くし感で売られ、なければ失望感で売られるということになるのではないかと思います。
本日の投資戦略
引き続き方向感に乏しい展開となっています。昨日は先週末の大幅高の反動もあるかと思ったのですが、案外値持ちは良かったのですが、日銀の金融政策決定会合や米FOMC(公開市場委員会)前の買い戻しが中心ということであれば、米国の利上げがあり、日本での追加緩和がないというような想定通りの展開になれば、出尽くし感から売られてしまうということになりそうです。
昨年からこうしたイベントなどがあった場合に期待されて株価が上昇しているケースでは大きく売られ、その反動から上昇するという展開となっており、今回もここで買われすぎると出尽くし感が強まるということになりそうですし、想定通りと行かずに失望感が出てくるようなことになれば、一気に売り直されるということもありそうです。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
【編集部のオススメ記事】
・「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
・資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
・会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
・年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
・元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)