NISA、少額投資非課税制度という言葉は、最近、テレビや新聞などで、見聞きする機会があるかと思います。NISAは、新たに時限的に実施される投資優遇税制制度です。イギリスのISAを手本としており、日本版ISAとも呼ばれています。NISAの対象範囲は上場株式と公募株式投信となります。株式の個別銘柄を選ぶ際に、株価が上昇しそうな銘柄を購入し、譲渡益を目的とすることは、投資初心者にとっては、難しいものがあります。NISAを利用し、投資初心者でも始めやすい、株主優待というメリットに主眼を置いた株式投資の手法について、ご紹介します。
株主優待に主眼をおいた株式投資とは
NISAとは、2014年1月から10年間実施される少額投資非課税制度であり、日本版ISAとも呼ばれています。銀行や証券会社で、1人1口座NISA口座を作り、年間100万円の非課税内での上場株式と公募株式投信への投資に係わる、配当金、分配金、譲渡益に対しての税金が、5年間非課税となります。株式を売却してしまうと、その金額の枠は再利用できませんので、長期保有することで、NISAのメリットを最大限に活かす
株主優待の制度は、上場企業のうち約1000社が実施しています。決算期末を権利確定日と設定している場合が多く、中間決算期末と合わせて、年2回実施している企業もあります。株主優待の内容は、食品や日用品のメーカーであれば自社製品の詰め合わせ、鉄道会社や航空会社、小売業や飲食行では無料券や割引券など、自社に係わるものが多くあります。企業によっては、金券や名産品といった自社とは関連のない優待内容であるケースもあります。配当を行なっている企業の株式であれば、配当と株主優待の双方を受け取れるメリットがあります。NISAは、イギリスのISAが預金型と株式型の双方を備えているのに対して、株式や投資信託を対象とした株式型のみです。長期の株式保有を前提とした、株主優待に主眼をおいた株式投資はNISA向きの投資手法です。株主優待そのものが、日本独自であることからも、日本版ISAならではの制度利用手法といえます。
株式銘柄の選び方
株式を選ぶ際には、株主優待内容が自分の生活で活かせる銘柄を選びましょう。自社製品であれば、実際に生活で使用するものかどうか考えてみます。自社の無料券や割引券の場合は、使用できる店舗が生活圏内にあるか、確認しておきましょう。銘柄によって、最低購入株数が定められており、NISAの100万円の限度額で購入できる銘柄は限られています。保有する株数によっても、優待内容が異なります。上場企業の株主優待内容は、会社四季報(東洋経済新報社)や株主優待ハンドブック(日本経済新聞出版社)などに掲載されています。株主優待は、企業の経営状態や財務状態によっては、変更されることがあります。健全な財務状況にあるかどうかも、確認した上で購入しましょう。