30~40代の「貯蓄格差」が広がっているようだ。SMBCコンシューマーファイナンスが発表した「30代・40代の金銭感覚についての意識調査2017」によると、4人に1人が貯蓄ゼロという状況の一方で、貯蓄額が300万円を超えている人は20.4%で5人に1人に及んでいる。

若いうちから貯蓄を着実にする習慣があるかどうかが、その後の貯蓄格差を生む要因となる。格差社会で生き抜くためにどうすればよいのか、調査をもとに考えてみよう。

みんなはいくら貯めている?貯蓄平均額

日本人は他人の状況が特に気になる性格である。その中でも貯蓄額は気になるところであろう。30~40代の1000人が回答したこの調査によると、貯蓄できている額の調整平均(極端な値の影響を除外するため調整された数値)は132万円であった。自分と比較していかがであろうか。

貯蓄額別に見ると「貯蓄できていない人」が25.4%、つまり4人に1人が貯蓄ゼロである。「1万円から50万円以下」は28.3%となっており、半数以上が貯蓄額50万以下という結果である。ファイナンシャルプランナーである筆者のもとに来る相談者の貯蓄額を具体的に平均したことはないが、体感的にこのデータは率直に低いと感じた。

おそらく、マネー相談にくる人はお金に対する意識が高いので、平均より貯蓄額が高めなのであろう。貯蓄を増やすには、まずお金に対して関心を持つことが大切である。

貯蓄が低い人が半分いる一方、「300万円超から400万円以下」は1.8%、「400万円超から500万円以下」は5.4%、「500万円超から1000万円以下」は6.6%、「1000万円超」は6.6%となっている。貯蓄額が300万円を超えている人は20.4%で5人に1人で、大きな「貯蓄格差」が生じているようである。では、この格差はどのようにして生じたのであろうか。