急成長を遂げつつある企業の多くは、新商品の開発や市場の拡大、もしくはM&Aの展開などを目的に、多額にのぼる資金調達を必要とする局面を迎えます。
今回は、2016年に資金調達に成功した企業の調達額を見てみます。
株式会社リミックスポイント 25億円
エネルギー管理システムの開発や省エネ支援コンサルティングなどを手掛けているリミックスポイントは2016年6月23日、電力事業の電力調達や、子会社である株式会社ビットポイントジャパンの運営する仮想通貨取引所のサービス・システム強化等に投下するための資金として、香港の投資ファンド関連会社などから総額25億円の資金調達を実施することを公表しました。
株式会社bitFlyer 30億円
ビットコインの販売や買取に幅広いサービスを展開しているbitFlyerは、競争の激しい業界にあって、安定して便利なサービス提供し続けるための資金として、2016年4月26日に第三者割当増資により約30億円を調達したことを発表しました。この資金調達によって、同社は仮想通貨取引所運営企業としては国内で引き続き取引量ナンバーワンの地位を保っています。
株式会社ソラコム 30億円超
株式会社ソラコムは、2016年5月11日のプレスリリースで、提供しているIoT 通信プラットフォーム「SORACOM」のグローバル展開のための資金として、ベンチャーキャピタルなどから約24億円の資金調達を完了したことを発表しました。また、2016年7月6日には、未来創生ファンドから7億円を追加調達したことを発表しています。2016年中の調達総額は30億円超におよびました。
スマートニュース株式会社 38億円
スマートニュースは、スマートフォン向けのニュースアプリを開発・運用している企業です。2016年7月8日付のプレスリリースで、日本政策投資銀行をリード投資家とする総額38億円の資金調達を実施したことを発表しています。これにより、創設以来の累計調達額は91億円に達することになります。
ASTROSCALE PTE. LTD. 39.4億円
ASTROSCALE(アストロスケール)は、スペース・デブリと呼ばれる「宇宙ゴミ」を除去する衛星の開発を行っているベンチャー企業です。2015年2月に「シリーズA」と呼ばれる起業段階で約9億円を資金調達していましたが、2016年3月1日には技術開発を事業としての成立に結びつける「シリーズB」の段階として、産業投資機構などから約39.4億円を追加調達することに成功しました。
プラスワン・マーケティング株式会社 42.15億円
「フリーテル」で知られるプラスワン・マーケティングは、スマートフォンの開発から通信回線、アプリまでを手掛ける日本発の携帯会社です。2016年11月10日、ベンチャーキャピタルなどを引受先とする第三者割当増資で、総額42.15億円の資金調達を実施したことを発表しています。
Inagora株式会社 総額47億円
中国向け越境EC プラットフォームを運営するInagora(インアゴーラ)は、2016年2月と5月に、中国の大手ベンチャーキャピタルなどからシリーズA、Bとして2,100万ドルを調達しました。さらに、2016年11月29日には3回目の増資であるシリーズCで、国内ファンドのWiLなどから2,100万ドルを調達しました。わずか10ヵ月の間に3回にわたる大型資金調達を実現させ、調達額は日本円にして約47億円にものぼります。
株式会社ビズリーチ 48.8億円
ビズリーチは優秀な若手社員を求めている企業向けの「キャリアトレック」や、管理職・グローバル人材に特化した「ビズリーチ」など、人材関連のサービスを提供している企業です。2016年3月29日、投資ファンドなどを引受先とした第三者割当増資等により、総額約37.3億円の資金調達を実施したことを公表、さらに2016年10月12日には総額11.5億円の追加調達を実施したことを公表しており、2016年中の調達額は約48.8億円に達しています。
seven dreamers laboratories株式会社 60億円
セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズは「世の中にないモノを創り出す技術集団」を標榜、人工知能やロボット、ヘルスケアなどを事業展開しています。2016年11月14日、関連ファンドなどを引受先とする第三者割当増資で、60億円を調達したことを発表しました。
株式会社メルカリ 84億円
スマートフォン向けフリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリは、2016年3月2日、WiLなどの既存株主に加え、三井物産 、日本政策投資銀行などを引受先とする第三者割当増資を実施し、84億円を調達しています。
2017年も資金調達成功企業に注目
2016年の資金調達企業10選を見てきました。数十億単位で資金調達に成功した企業を紹介しましたが、2017年も引き続き動向に注目していきましょう。新たに巨額の資金調達に成功する企業が出てくるかもしれません。
なお、調達の事実や調達額を公表していない企業もありますから、ここに掲げた以外にも、より多くの資金を調達した企業があるかもしれません。(提供: ビジネスサポーターズオンライン )
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