今年のゴールデンウイーク(GW)は5月3?7日が連休で、平日の1、2日を休みにすれば9連休となる。このため例年以上の盛り上がりが期待され、経済効果も大きそうだ。
旅行予約サービス「楽天トラベル」が発表したGW(4月29日~5月7日)の予約実績は前年比10.5%増と好調。人気急上昇の青森県などご当地銘柄に注目したい。
大手旅行会社のエイチ・アイ・エス <9603> によれば、「今年は昨年より連休が取りやすく、長距離路線を中心に航空券の予約が伸びている」(経営企画室)。同社は海外旅行が主力だが、5年前から開始した国内旅行も好調だ。
楽天トラベルの予約実績で人気上位となった青森県では、桜の開花予想日が例年より遅くなった影響でGWに花見を楽しめそうだという。昨年200万人以上を集めた「弘前さくらまつり」の期間を延ばし、連休最終日の5月7日まで開催する。
中国では5月1日が労働節(メーデー)の休日に当たり、日本へ足を延ばす人も増えそうだ。今年1月に、中国の航空会社が青森空港との定期便を就航したことも追い風となる。
青森県の上場企業では、青森銀行 <8342> などの地銀のほか、ホームセンターのサンデー <7450> や東北化学薬品 <7446> などが挙げられる。また、隣県の岩手県に本社を置き、青森県にも28店舗のドラッグストアを展開する薬王堂 <3385> も狙い目だ。
薬王堂は3月31日に前2017年3月期の連結営業利益予想を29.7億円から31.8億円(前々期比19.9%増)に引き上げるなど足元の業績は好調。3日の株価は材料出尽くし感から下落したものの、中・長期の上昇トレンドは崩れていない。
青森同様に人気が上昇した三重県では、4年に1度開催されるお菓子の祭典「全国菓子大博覧会」がGWの時期に伊勢志摩で開催される。関連銘柄は、観光特急「しまかぜ」を運行する近鉄グループホールディングス <9041> など。全国の観光地で土産物のお菓子を販売し、三重県のご当地菓子も手掛ける寿スピリッツ <2222> も面白い。
鹿児島県も観光客が流れ込むエリアの一つ。昨年は、熊本地震後の観光産業支援を目的とした国の割引旅行商品「九州ふっこう割」が話題となった。ふっこう割自体は終了しているが、一部で観光キャンペーンなどを継続している。
鹿児島関連では北九州空港を地盤とする航空会社のスターフライヤー <9206> に注目。GW後も、夏には限定で人気観光地の沖縄県の那覇空港と北九州を結ぶ路線を就航する。
このほか、旅行全般と絡んだ銘柄として、HISと国内航空券販売で業務提携を開始したエボラブルアジア <6191> のほか、格安旅行の比較サイト「トラベルコ」を運営するオープンドア <3926> 、航空券予約サイトのアドベンチャー <6030> などがある。(4月4日株式新聞掲載記事)
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