昼間は暖かいのですが、朝晩はまだまだ寒いです。天気は良くなりましたが株式市場は朝家を出てくる頃は「反発期待」であったのですが、会社についてみると様子が一変、まだまだ冴えない展開が続きそうです。地政学リスクという割には韓国の株や香港の株、そして欧州株が堅調と思っていたのですが、「やはり」という感じで夜間取引などでは日経平均先物も案外値持ちのいい展開でした。ただ、トランプ大統領の一言で再度大きく売り直されたという感じです。

日米の株式市場というか世界中の市場がトランプ大統領の言動に振り回されているという感じです。「地政学リスク」を作り出したのも、「ドル安=円高」もトランプ大統領の政策ということになるのですから、本当に困ったものです。ただ、最終的には個々の企業がどれだけしっかりと稼いでいるかということですから、妙な心理や目先の事象に振り回されることなく、しっかりと大きな流れや長い目で見た業績面などを見直してみると良いと思います。

円高も一服となっていたのですが、米大統領の一言で一気にドル安となったことなどから本日の日本市場も売り先行となりそうです。地政学リスクということでもなく単純に米国の金利低下=ドル安ということで売られるということなのでしょう。為替が落ち着けば売り一巡感からの買い直しが見られそうですが、為替が落ち着かないことには疑心暗鬼のなかで売り急ぐ動きが出そうです。

18,500円水準を何とか保った格好ですが、さらに円高が進んでいることから売り先行となりそうです。対ユーロでは円安となっているのでいったん下げ渋ると買い戻しを急ぐ動きもでるのでしょうが、先物の仕掛け的な売りが出ると18,200円~300円水準という次の節目を試すこともありそうです。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

昨日は大きな下げとなりましたが、イースター休暇を控えた手仕舞い売りも嵩んだのではないかと思います。トランプ大統領がどうしたこうしたという向きも多く、地政学リスクが取りざたされていますが、その割には当の韓国株や香港株は高く、欧州もまちまちで大きく売られるということでもなく、ロシア株は結局売られましたが値持ちの良い場面も多く、台湾も小幅の下落にとどまっています。中国は軟調となったものの、日本株よりは下げていません。日本国内でもJR九州 <9142> が堅調となるなど、地政学リスクという割には、本来であれば真っ先に売られそうなところが売られていません。

結局「トランプ相場」と言ったものが実はトランプ大統領など関係なく、今度は「地政学リスク」と言ったところで、結局はイースター休暇を控えた手仕舞い売りに仕掛け的な売りが重なったということでしょう。そして、いつものようにマスコミが売り煽り、目先筋が下がるから売り、売るから下がるということになったのだと思います。大きなお金の流れは全く変わっていないということで、買えるものもしっかりと買っておくということで良いのだと思います。ただ、トランプ大統領の言動に振り回されていることは確かであり、振り回されることを嫌気する動きも出てきそうですから、ここはじっくりと腰を据え、少し先を見て動くということで良いと思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)

証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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