「コインランドリーの投資がおもしろいらしい」最近、不動産投資家からこんな話を聞くようになってきた。

不労所得を得るためのオーナー業といえば、不動産投資が代表的だが、現在の国内の不動産状況としては、マイナス金利の影響もあり低金利の融資が受けやすい反面、不動産価格は高止まりしており安易に手を出しづらい状況にある。

定期預金金利は雀の涙ほどで、日銀が進める2%インフレが実現すれば、資産は口座の中で目減りしていってしまう。このような状況の中で、投資家だけでなくサラリーマンも資産の運用先を見つけることに躍起になっている。不動産に変わるオーナー業として、近年注目を集めているのはトランクルーム、コンテナ、太陽光発電、自動販売機、コインランドリーなどのオーナー業が挙げられる。

これらの投資は一般的な不動産投資と比較して、初期費用が低いことや、利回りが高いことが特徴だ。中でも、高利回りが出ると投資家の間で言われているのがコインランドリーのオーナー業だ。

コインランドリーのオーナー業なら利回り15%以上が狙える

コインランドリー投資,不動産投資
(写真=PIXTA)

全国のコインランドリーの店舗数は右肩上がりを続けている。厚生労働省の「コインオペレーションクリーニング営業施設に関する調査2014」によると、全国のコインランドリーの店舗数は毎年約5%の伸び率で増え続けている。

1996年度には1万228店舗だったが、2013年度には1万6693店舗と、約6000店舗も増加している。洗濯革命本舗によると、現在のコインランドリーの数は全国で1万8000店舗を超えており、毎年300店舗のペースで増え続けている。今後、約4万店舗までは飽和しないという。

一部ではコインランドリー投資は数年前の一過性のブームというイメージもあるようだが、実はかなりの成長産業なのだ。こうした業界の成長性を受け、コインランドリーのフランチャイズ事業を展開するWASHハウス <6537> が2016年11月に上場するなど、まさに今、コインランドリー業界には追い風が吹いている。成長を続ける大きな理由のひとつが、店舗オーナーへの利回りの高さだろう。

コインランドリーの経営・管理システムを提供するmammaciaoによると、コインランドリーのオーナー業は店舗を賃貸している場合には約15%、自分の物件であれば約20%以上の高利回りが見込めるという。都内のマンション投資が4%前後の利回りと言われているので、純粋に投資として大きな魅力があるのだ。

利回りは良いけど注意したい点とは?

高利回りを狙える一方で、コインランドリーの店舗開業にはコストもそれなりに発生する。店舗の規模により異なるが、家賃などの物件費用とは別で、6坪程度の店舗で機材を購入する場合には1000万円程度は初期費用として必要になると言われている。

費用の内訳としては、洗濯機、乾燥機、洗剤などの自動販売機、内装や運用のための工事費などだ。初期費用に融資を活用する場合、コインランドリー投資への融資実績がある日本政策金融公庫を利用する投資家が多い。

初期費用はそれなりに発生するが、月々のランニングコストは、洗剤などの消耗品の補充、光熱費、家賃、人件費(掃除等)と限定的だ。機械が24時間稼働で収入を生み出してくれるので不動産投資のように空室の心配もなく安定する。また、不動産投資や店舗運営の場合は駅前などの好立地が求められるが、コインランドリーの店舗は周辺に住居が多ければ収益が見込めるため、家賃が安価な立地でも十分にチャンスがある。

オーナーが定期的に行う業務としては機械を使った集金と両替の対応と店舗の清掃程度であり、管理の手間が少ない。集金と両替は機械からお金を取り出して補充するだけなので数分で完了するし、清掃はパートを雇って対応するオーナーも多い。オーナーの収益リスクや、かかる負担が大きくないのが特徴だ。

コインランドリー需要が再び高まっている背景

投資家として気になるのが、稼働率(利回り)に直結してくる利用者の需要だろう。ひと昔前はコインランドリーといえば洗濯機が高価で買えなかったり、部屋に置く場所がない学生などが利用するというイメージがあったが、今は洗濯機がない家はほとんどない。

現在、コインランドリーが増えている最大の理由は乾燥機需要だ。ほとんどの家庭では洗濯機はあるが乾燥機がない。コインランドリーの売上の大半は乾燥機によって発生している。そのため、晴れの日がずっと続くと売上が下がり、逆に雨が多いと売上が上がるなど、天気に売上は左右される。乾燥機以外では、大型・業務用の洗濯機を設置することで、布団や靴など、自宅の洗濯機ではなかなか洗えないものをクリーニングに出すよりも安価に洗いたいという利用者のニーズを取り込むことが可能だ。

進化するコインランドリー

近年は、店内をカフェ風にオシャレな内装にしたり、実際にカフェやパンケーキ屋、ネイルサロンが併設されている店舗も登場するなど、コインランドリーは日々進化を遂げている。これらは、従来のコインランドリーのイメージを覆し、女性が行きやすい場所にしてニーズを取り込むという戦略である。

コインランドリーのオーナー業はチャンスがあり高利回りが期待できるマーケットであるが、店舗数は増えてきており、今後も増え続けることが予想されるため、リスクとして考えておきたい。そのため、開業にあたっては従来のような画一的な店舗ではなく、女性客が入りやすく、家庭では対応できない特徴的な機器やサービスを検討するとよいだろう。そうすることで、長期にわたって安定的な収益が期待できるようになるだろう。

菅原 優 不動産投資ジャーナリスト
大手不動産ポータルサイトにて、新築マンション、不動産投資サイトの運営を行う。メディア出身者として、実データや業界関係者の声をもとに、投資家の求めるポイントを絞った情報を発信している。

【編集部のオススメ記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)