不動産投資,利回り

(写真=Thinkstock/Getty Images)

収益物件の広告の中に、「高利回り物件」と書かれているものを見かける。高利回りであることを全面に押し出している物件だ。確かに高利回りというのは投資回収も早く、儲かりそうなので魅力的だ。

しかしながら、「実際の利回り」と「投資家として要求すべき利回り」というのは異なる。ハイリスク・ハイリターンという言葉があるように、ハイリターンの物件はハイリスクを取っていることを認識しなければならない。

仮に収益物件の広告に「ハイリスク物件」と書かれていたら、購入しようと思うだろうか。そこで今回は収益物件のリスクとリターンの関係について、改めて見直してみたいと思う。

利回りとは?

不動産鑑定士が、不動産の適正価格を求める際に用いる基準として、不動産鑑定評価基準というものがある。不動産鑑定評価基準の中には、収益物件の価格の求め方も記載されており、鑑定評価の中で用いる還元利回りや割引率といったいわゆる利回りについても定義が行われている。

その中で利回りは、「将来の収益に影響を与える要因の変動予測と予測に伴う不確実性を含むもの」と書かれている。不確実性とは何か、つまり不動産のリスクプレミアムのことである。不動産鑑定評価の考え方としては、将来にわたってこの不動産が収益を生む確実性が怪しくなるほど、リスクプレミアムが高くなる。

つまりリスクプレミアムが高いほど、ハイリスクの物件となり、見た目上は高利回りの物件となるのだ。

要求すべき利回りを判断する

将来、安定した収益を生まない可能性が高い物件であれば、投資家としては早期に投資額を回収しなければならない。そのため「投資家として要求すべき利回り」は高くなければならない。これは「実際の利回り」とは別次元の話で、投資家としての判断の領域となる。それでは、どのような物件が不確実性の高い物件なのであろうか。判断すべき具体的なポイントを見ていくことにする。