(写真=PIXTA)
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中古物件を購入し、副業として賃貸マンション経営をはじめたサラリーマン大家。想定外の出費にとまどうことも少なくない。税金や運用コストなど調べたつもりだったのに……。初心者サラリーマン大家が見落としがちなポイントを5つ紹介する。

(1)マイホームに比べ税額は高くなる

マイホーム用でも賃貸用でも、不動産を購入すると「不動産取得税」と「登録免許税」がかかる。サラリーマン大家がうっかり計算ミスをしてしまうのがこれらの税額だ。特にマイホームを購入した経験があると、実際よりも低い金額で見積もってしまいがち。これらの税金は、マイホーム用に税金の軽減の特例を設けているが、賃貸用にはその特例がないため注意が必要だ。

「不動産取得税」とは売買・贈与で不動産を取得したときや新築・増築をしたときに都道府県が課税する地方税。各自治体によって税率は異なるが、東京では、固定資産税評価額の3%。マイホームの場合、固定資産税評価額から1200万円引いた額で税額を算定できる一方、賃貸用中古物件ではその減額措置がない(新築は条件を満たせば軽減の特例が受けられる)。

一方の「登録免許税」は土地や建物の所有権保存登記や移転登記等に必要な国税だが、マイホーム用物件の税額を固定資産税評価額の0.3%としているのに対し、賃貸用物件には評価額の2%を課税している。

(2)自治体からの補助金の計上する

賃貸収入により所得が増えると、思わぬ出費が増えることもある。収支をシミュレーションする上で意外と計上し忘れるのが、自治体からの補助金だ。

子育て世代は、少子化対策の一環で自治体から補助金を支給されることが多い。これらの補助金は所得が増えると減額される(または支給されない)場合がある。たとえば「私立幼稚園等園児の保護者に対する補助金」や「不妊治療費助成金」などだ。

東京都杉並区や新宿区など多くの自治体は幼稚園に通園する園児の保護者を対象に「私立幼稚園等園児の保護者に対する補助金」を支給している。入園料や保育料の一部として交付する補助金に、保護者の所得に応じて年間数十万円の差を設けている。

東京都が行っている「不妊治療費助成金」では、高額の治療費がかかる特定不妊治療について治療費の全部または一部を助成している。最大で25万円となる助成金は、対象となる夫婦の所得が一定額以上になると支給されなくなってしまう。

対象となるサラリーマン大家は、自治体からの補助金もしっかり念頭に置いた上で収支計画を立てたい。

(3)ビルトイン設備は想定外の出費を招く

中古物件を購入する場合、ビルトイン設備の老朽化にも考慮したい。ビルトインエアコンや床暖房の故障の発生に関し、借主に使用上の故意・過失がない限り、原則として貸主(サラリーマン大家)が修理費用を負担する。その費用は、一般的な外付けのエアコンや暖房器具に比べ高額で100万円以上になることも多い。

購入したばかりの中古物件でビルトインエアコンや床暖房の故障が発生すると、その物件の売主に費用を請求したくなるが、特約を結んでいない限り売主への責任追及は不可。ビルトインエアコンや床暖房は、瑕疵担保責任を問える設備とはなっていないからだ。

当然だが、中古物件の購入前に部屋の天井や床に隠れている設備も含めてよく調査し、想定外の支出を極力避けるべく努力する必要がある。

(4)リフォーム費用を安く抑える工夫をする

副業的に不動産投資をやっていると、平日の日中に時間を取れず、借主が退去した後のリフォームを業者に丸投げしてしまうことがある。金額が高いなという印象でも、次の入居者を見つけるのに早く部屋を整えなくてはならないため、業者の出した見積もりを鵜呑みにして作業を依頼する。費用の一部は退去した入居者に請求できるものの、ほとんどが大家の負担だ。

筆者が不動産経営を副業として経験して思うのは、やはり実際に業者と一緒に部屋を見ながら、希望予算内でどこまで対応可能かを相談した上でリフォームを依頼したいということだ。

例えば、照明の明るいリビング・ダイニングでは壁と天井のクロスの白さの違いが目立つが、玄関、廊下、トイレであればその違いはさほど気にならない。もちろん部屋の状態にもよるが、後者の場合、壁のみクロスを張り替える、または壁も天井も張り替えないなどの判断もある。あるいは、ホームセンターで売っている専用の洗剤を利用して、大家が自分で磨くというのも一つの手段となるだろう。

いずれにしても、業者と相談しながら細かく吟味し、リフォーム費用を抑える工夫をしたい。

(5)サブリースを利用すべきかどうかを判断する

次の入居者がなかなか決まらないと、頼もしい存在に思えてくるサブリース。サブリースとは入居者の有無に関わらず、家賃保証してくれるサービスだ。サブリース会社が不動産のオーナーに一定の金額を継続して支払ってくれるので借り手が付かない場合も空室リスクを避けられる。

さらにメリットとして、サブリース会社が入居者の募集から、契約や解約の手続きまで一括して行い、入居者のトラブルやクレームなどにも対応するため、オーナーは入居者と直接やり取りしなくてよいといった点が挙げられる。

しかし当然だが、管理料や保証料といった名目で手数料を支払わなければならない。エリアや建物の構造によって異なるものの、相場は賃料のおよそ20%。これは空室率が一定して20%の場合と同じことを意味する。つまり年間でいえば、一定して3カ月ほど空室期間がある部屋はサブリースを利用するほうが良いという計算になる。

一度相談すると、あの手この手で勧誘してくるサブリース会社もあるが、人気の駅前立地や築浅のマンションなどは入居者も付きやいため、サブリースを利用する必要はないだろう。さらに言えば、一定して年間3カ月以上空室となるような不動産は早めに手放したほうが得策かもしれない。(ZUU online 編集部)

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