ネットニュースサイトに「中国を大好きな5つの国家」という記事が掲載された。ネットユーザーの反応やインテリの本音をと合わせて観察してみれば、現代中国の雰囲気がかなり伝わってくるだろう。まずその5つの国家を見る前に、この記事の著者の現状認識から見ていこう。

中国の占める大きな地位

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(写真=bundit jonwises/Shutterstock.com)

中国は5000年を超える歴史を有する堂々たる大国である。中華民族の文化と精神の源流は黄帝に発している。我々は誇り高きその子孫である。そして現代でも中国は、世界の中で重要な地位を占めている。中国はもはや一個の国家ではない。一種の民族富強と大国勃興の表象である。

世界情勢は複雑で、各国家間の関係は不断に変化している。外交は理屈だけでなく風の読みも必要だ。そうした中から真の友人を得るのは至難である。こうした状況下、中国は自らの実力で各種の利益を実現してきた。そうはいっても鉄の絆で結ばれた兄弟国はある。以下世界の中で中国と親密に結ばれた国を紹介しよう。これらの国家は、正直善良で、思想も固く人間性に満ちている。戦争もなく、我々の安全を保証してくれる。

5つの親密国とは

第5位 ベラルーシ

中国とベラルーシが国交を結んだのは比較的遅かった。しかし今は十分に親密である。双方は共同の利益を基礎に友好的に往来し、多くの文化交流が実現した。ルカシェンコ大統領は4選以来、欧米とうまくいっていない。ロシアとも微妙である。そこへ中国は温かい手を差し伸べ、多くの物資を提供した。今ベラルーシの最も信頼している国は中国である。

第4位 ネパール

中国とネパールの間には、深い歴史的つながりがある。ネパールは仏教国であり、しかも釈迦牟尼の生誕地である。かつて中国は、法顕、玄奘という二人の高僧を送り込んだ。両国関係は歴史的に親密だ。インドとネパールが対立したとき、中国は大量の援助物資を送った。そしてネパールに対するインドの威嚇を軽減させたのである。ネパールは感激し、中国と非常に親密な国となった。

第3位 カンボジア

カンボジアはラオスのとなり、シアヌーク殿下の存在によって中国人の知名度は非常に高い。かつてシアヌーク殿下は何回も中国を訪れ、中国とカンボジアの友好関係構築に多大な貢献をした。中国とカンボジアは鉄のように固く結ばれた兄弟国である。中国はカンボジアの独立を支持、そして現在のカンボジアは、中国の強力な支持者である。

第2位 ラオス

ラオスはインドシナ半島で唯一の内陸国家である。国家の実力は一般レベル。中国と同様の社会主義国だ。ラオスと隣国ベトナムの関係が緊張していたとき中越戦争が起こった。この戦争はラオスのベトナムからの完全な自立を助けた。ラオスは中国に対し大いに感謝した。

第1位 パキスタン

パキスタンはアジア南部に位置し、インド、イラン、アフガニスタン、中国と接している。パキスタンとインドの間は緊張状態にある。3度に及ぶ印パ戦争の際、中国はいずれもパキスタンを強力に支持した。中国とパキスタン友好関係は国交樹立以来60年に及ぶ。関係はさらに発展し、継続して前進している。

ネットの反応と言論の自由

これに対するネットユーザーの反応は手厳しい。

  • 発達した先進国ばかりだ。どこも世界的な影響力を有している。
  • 全部超大国だな。
  • ラオスは四川大地震のとき、義援金をよこさなかったぞ。
  • 永遠の友人も永遠の利益もあり得ないよ。
  • 思い入れが激しすぎる。

などの声が上がっている。

ただし中国の言論の自由はこのあたりまでである。愛国言論に対する多少の批判はかまわない。ただし、台湾、北朝鮮、韓国、日本、ベトナム、フィリピン、インド、米国など周辺国やロシア以外の大国とは、すべてうまくいっていない、などと本質的な疑問をぶつけることは許されない。批判は水面下でうごめいているだけである。

このように中国では、国民ですらひどいと感じる自画自賛と、冷静な見方とがせめぎ合っている。日本もあくまで冷静さ、客観性を失わずにいたいものである。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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