ココがポイント!
・金融商品は安全性・流動性・収益性のいずれかの性質を持つ。
・株式は安く買って高く売るが基本。
・プロが運用する投資信託は、初心者向きの投資商品。
金融商品には3つの特性がある
金融商品をその性質ごとに分類すると、大きく3つに分けられます。
まず「安全性」とは、元本が保証されていたり、金融機関が破たんした場合の体制が組まれているなど、目減りする可能性が低いことを指しています。「流動性」とは、換金のしやすさや売りやすさを指しています。「収益性」とは、リターンの大きさを指しています。
この3つの性質をすべて満たす金融商品はなく、流動性や安定性が高ければ、収益性は低い、といった相反する性質を示します。この性質をよく理解して投資を行うことが大切です
金融商品選びのポイント
金融商品を性質別に分類してみよう。金融商品を選ぶときは、この3つの性質を理解して購入することが大切だ。
知っ得!情報
株主優待は無税
株主優待を実施している企業は、上場企業の約4分の1にあたる約1,000社。配当金とは異なり、税金がかからない。株主優待を目当てに株式を購入する人も少なくない。
知っておきたい金融用語
キャピタルゲイン
株式や不動産などが買ったときよりも値上がりし、売却したときに得た利益のこと。
インカムゲイン
金融資産を保有していることによって得られる利益のこと。株式配当などがこれにあたる。
信用取引
信用してもらうことにより、代金後払いで持っているお金以上の取引をすること。株式を売っておいてあとで買い戻す「空売り」で使われる手法。
デイトレード
購入した株式や債券などを、その日のうちに決済して、翌日まで持ち越さない取引方法。投資上級者向け。
元本割れ
株式や債券、投資信託などの金融商品の購入にあてたお金(元本)よりも、価格が下回ること。
損切り
株式などの価格が下がった場合、それ以上下がって損失を拡大させないために売却すること。
塩漬け
株式などが値下がりして、売ると損失を被かぶるため、値上がりするまでそのまま待つほうがよい。
知っ得!情報
家族の口座も開設して株主優待を2倍に!
例えば、ある企業の株をひとりで200株持っていても株主優待はひとつだが、家族の口座を開設して100株ずつ持てば、株主優待も2つもらうことができる。
投資信託のしくみ
投資信託は、投資家から集めたお金をファンドマネージャーが運用し、収益を分配するしくみ。運用のしくみを見てみよう。
プロに任せて資産運用する投資信託のしくみを知ろう
投資信託とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家(ファンドマネージャー)が株式や債券などに分散して運用し、それにより出た利益を投資家に還元するというしくみの投資商品です。
投資信託には、数多くの種類があります。どんな資産で運用しているか(株式中心か、株式は組み込まれていないか)、どこに投資するか(日本国内、海外、国内外)、購入の仕方(いつでも追加購入可のオープン型、一定期間のみのユニット型)など、実にさまざまなタイプがあります。プロが運用してくれるという安心感もあるので、投資を人に任せたい人にはおすすめ。どんな運用をして資産を作りたいか、証券会社のファンドマネージャーに相談してみるとよいでしょう
知っ得!情報
インデックスファンドで分散投資
インデックスファンドとは、市場平均と同じような動きをする投資信託のことで、たとえば日経平均連動型は、日経平均の対象である225の銘柄への分散投資と同じ効果が得られる。比較しやすいという利点もある。
投資信託よりさらに手軽な金融商品
投資というと、大きなお金をまとめて運用するというイメージがありますが、少額でも始められるものも少なくありません。
たとえば、少額から預けられる投資信託として、MRFマネー・リザーブ・ファンド)とMMF(マネー・マネジメント・ファンド)というものがあります。これらは、銀行預金口座と同様に、当日引き出しができ、分配金もあります。
このほか、定期的に一定額を投資信託や株式を購入していく方法もあります。投資にまだ慣れないうちは、まずは少額から投資を始め、金融のしくみを理解してから本格的な投資に移行するのがおすすめです。
少額から始められる投資商品
株式投資や種類が多い投資信託はハードルが高いという人は、少額から始められる投資商品に注目してみよう。
KeyWord
単元株数
購入に必要な最低株式数のこと。一定株数を1単元とし、売買は基本的に単元株数単位となる。例えば株価1,000円、単元株数100株の株式を買うには10万円の資金が必要。
(※本記事は『必ず知っておきたいお金の貯め方・使い方オールカラー』(2016年10月20日発行/岡崎充輝監修/西東社)より抜粋して制作しています)