中国から外国に働きに出ている労働者について、ニュースサイト「今日頭条」が特集記事を掲載した。1949年新中国の成立以降、中国はアジア、アフリカの第三世界国家の支援を行ってきた。その中には、少なくない技術者や医療関係者の往来があった。
しかし現代的な意味での「労務輸出」が盛んとなったのは改革・開放政策以後である。現在はどのようになっているのだろうか、と記事は始まっている。
外国の中国人労働者
改革・開放の初期に、中国人労働者の向かう先は、中東と北アフリカに集中していた。1991年の湾岸戦争後はイラクとシリアから1万5000人の中国人労働者を引き上げさせた。しかしその後は回復し、さらに増加へ転じた。2002年の1年だけで“合法”出国した中国人労働者は21万人となった。2010年以降は毎年40~50万のレベルである。ピークは2014年の56万2000人。その後2015年は53万人、2016年は49万4000人と若干減少した。
そして2016年末、国外に留まっていた労働者は100万人前後、累計では850万人と見積もられる。しかし世界銀行では、その他密航ブローカーや暴力団の仲介による“黒労工”を合わせ、約1000万人と推測している。