パーク24
資源価格の中でも石油が高騰した場合に大きな影響を受けるのが、自動車関連銘柄ではないでしょうか。個人的に気になっているのはパーク24です。駐車場事業を柱とし、レンタカーやカーシェアリングなど、「車で利用する」「車を利用する」ということを商売としています。ガソリン価格のある程度の上昇は当社にとってプラスになると思いますが、行き過ぎたガソリン価格の上昇は、集団で移動できる電車やバスといった交通手段に切り替える意識を生み、車の利用を控えさせるのではないでしょうか。車の利用が減少すれば、当然、駐車場の利用も減ることが予想されます。PER22.08倍、PBR4.89倍(2014年7月14日現在)と割安感も見られないので、ちょっとしたきっかけで株価が低迷する可能性もあります。
東京電力
資源だけで大きな影響を受けそうな分野が電力業界です。原子力発電にストップがかかった上に、石油・石炭・ガスの価格も上昇するとなれば、更なる打撃となります。東京電力をはじめ、関西電力、九州電力などは原子力ありきの利益構造になっているため、資源価格高の状況は避けたいところなのではないでしょうか。アメリカのシェールガス・シェールオイルの輸出状況、ロシアのガス輸出戦略、中東の情勢など、気になるポイントが目白押しです。2016年には電力小売り自由化も始まるため、現在のように安易に価格転嫁することもできなくなります。今まで実質独占的に事業を行ってきた電力各社にとっては、資源価格高がこれまで以上に悩みの大きな種となりそうです。
ポートフォリオに資源関連銘柄は必須
個人の場合、資源高についてはじっと耐え忍ぶしかない、というように考えている人も少なくはないのでしょうか。しかし、上記で紹介した国際石油開発帝石や石油資源開発、三井物産のように資源高により大きな恩恵を受ける企業に投資をしておけば、資源高に対してリスクヘッジをすることができます。日常生活において、資源価格高騰の影響で日用品の価格が上がったり、サービス価格が上昇したりしたとしても、一方でその恩恵を受ける銘柄を保有し、利益還元を受けていれば、物価上昇分をある程度は吸収できるのです。「株式投資は儲けるもの」と考えているようであれば、少し見方を変えて投資をしてみるのも面白いと思います。