2017年3月に決算を行った上場企業2430社の役員の総数は2万8465人。このうち女性役員は957人で、全体のわずか3.3%。女性役員がゼロの企業は1682社で69.2%、約7割を占めている。女性の社会進出は進んでいるが、役員登用への道はいまだに厳しい現状となった。

女性役員が多いのはサービス業 最低は建設業

女性役員
(写真=PIXTA)

東京商工リサーチが2017年3月期の上場企業2430社を調べてわかったデータによれば、業種別にみていくと、女性役員比率が最も高いのはサービス業で役員総数2043人中女性役員が108人で5.29%となった。次いで小売業で1498人中女性役員が78人で5.21%、金融・保険業2,344人中女性役員が122人で5.20%となっている。サービス業の中で最も女性役員が多い企業は、北海道・札幌で高級有料老人ホームを展開している光ハイツ・ヴェラス <2137>だ。役員総数7人中、女性役員は3人で42.8%となっている。代表取締役社長も女性。介護事業は全体として女性の比率が高く、女性が活躍しやすい企業が多い。

最低は建設業で、役員総数1754人中女性役員は28人で、わずか1.6%だ。女性役員ゼロの企業も最も多く、81.7%と全業種で唯一8割を超えている。次いで製造業の74.8%、卸売業の72.2%となっており、まだまだ男性優位の状態だ。女性役員ゼロの企業構成比が最も低いのは、電気・ガス業で35.5%。公共的な存在意義を備えていることから、女性目線も必要とされることから、積極的に女性役員を登用している。

女性役員比率が最も高いのはシーボン

女性役員比率ランキング
順位 商号 所在地 業種 比率
10位 バナーズ <3011> 埼玉県 小売業 30.00%
10位 カルビー <2229> 東京都 製造業 30.00%
8位 モスフードサービス <8153> 東京都 卸売業 30.77%
8位 井村屋グループ <2209> 三重県 製造業 30.77%
5位 きもと<7908> 埼玉県 製造業 33.33%
5位 ハーバー研究所 <4925> 東京都 製造業 33.33%
5位 テクノマセマティカル <3787> 東京都 運輸・情報通信業 33.33%
3位 アステラス製薬 <4503> 東京都 製造業 36.36%
3位 ソーシャルワイヤー <3929> 東京都 運輸・情報通信業 36.36%
2位 光ハイツ・ヴェラス <2137> 北海道 サービス業 42.86%
1位 シーボン <4926> 神奈川県 製造業 60.00%

女性役員比率が最も高いのは、高級化粧品を自社製造、販売しているシーボン<4926>。役員総数10人のうち、6名が女性で60%となっている。女性役員比率が50%を超えたのはシーボンのみだ。2位が光ハイツ・ヴェラス <2137> 、3位がプレスリリースの配信代行とレンタルオフィス業を行うソーシャルワイヤー <3929> と、医薬品で国内2位のアステラス製薬 <4503> が36.3%となっている。シーボンと光ハイツ・ヴェラスは代表者も女性が務めており、積極的な女性役員の登用を行っている。

女性役員は全体の3.3%とまだまだ少なく、女性登用がいまだ道半ばであることを示している。しかし、今後の経済発展には、女性の視点が不可欠であるとして、政府は2013年4月19日の経済界との意見交換会において、「全上場企業において積極的に役員・管理職に女性を登用していただきたい。まずは、役員に一人は女性を登用していただきたい」と要請している。企業内容の開示に関する内閣府令では、有価証券報告書等において各企業の男女別人数および女性比率の記載も義務付けられた。女性の登用を積極的に行うことで、企業がさらに飛躍することを期待したい。(ZUU online編集部)

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