「電力・ガス自由化に関するアンケート調査」が行われ、電力については7割強、ガスについては9割弱の人が契約会社の変更する予定がないことが分かった。自由化に関する認知率は電力で96.7%、ガスで91.3%となっており、多くの人が自由化についての認識はあるようだ。

現状に不満なく、切替えにもメリットが感じられない消費者

電力自由化,規制緩和,調査・アンケート
(写真=PIXTA)

調査はマイボイスコムが6月にネットで実施、1万923人から回答を得た。

自由化についての認識はあるにも関わらず、自由化による契約会社を積極的に考えている人は少ないという傾向が同調査で明らかとなった。電力会社の変更状況については、「電力会社の変更を検討していない」という回答が56.4%と高く、「電力会社の変更を検討したが変更の予定はない・検討中」との回答を合わせると、変更予定がない人が7割強となった。

電力会社の変更予定がない理由については、「現在利用している会社に特に不満がない」が45.1%を占め、「変更してもメリットが感じられない」が31.0%で時点となっている。

ガス自由化は電力よりも更に遅れている。ガス会社の変更予定がない人は86.5%と9割に迫る。実際にガス会社を変更した人の割合は1.2%に留まる。

自由化により、消費者の選択肢は広がったものの、変更によるメリットを消費者が感じていないケースも多く、電力、ガス共に従来の会社への信仰が強い事が明らかとなった。

新規参入事業者はサービス拡充等のメリット訴求が求められる