なぜかお金が貯まらない。そう言ってファイナンシャルプランナーである私のところに相談に来る人の中には、年収が1000万円を超えることも珍しくない。お金が貯まる人になるためにオススメできる本を紹介しよう。今回は、アメリカで小学生から高校生向けに行っている金銭教育を日本人向けにしたらどうなるか?という設定で編集された『アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書』だ。

毎日の生活にそのまま使える家計の経済学が学べる

書評
(画像=Webサイトより)

『アメリカの高校生が読んでいる資産運用の教科書』(山岡道男/浅野忠克、アスペクト、1728円=紙版価格、税込み)

日本人の多くは、ほとんどの資産を円預金にしている。これは「投資=損をする」との思い込みや、そもそもお金に対する教育を受けていないことも影響しているのではないだろうか。この本は、本である。

この本をオススメする理由は、毎日の生活にそのまま使える家計の経済学が学べるところだ。例えば、今預けているより金利の高い銀行に預金を預け替える。これも立派な資産運用だ。だが、この預金金利に「単利」と「複利」があることを知らない人が結構多い。

仮に100万円を1%の金利で3年間預けたとしよう。「単利」は元金に対してのみ利息がつくので、毎年1万円の利息が付く。3年では合計3万円だ。「複利」の場合、利息は毎年受け取らず、元金に上乗せして計算することになる。

100万円×(1.01)の3乗=103万301円となり、単利より複利を選んだほうが301円多く利息を受け取ることができた(税金を考慮せず)。

それならもっと高い金利の商品を選びたくなるのが心情だが、元本は守られるのか、詐欺ではないのかといった商品が持つリスクを判断できないと大事な資産を失うことになりかねない。このような資産運用のメカニズムを知って、なるべくリスクの低い、安全性の高い金融商品を選ぶ目を身につけておきたい。

「お金の増やし方」と「お金の守り方」を学ぶためにオススメできる本だ。貯蓄ができる・できないは、収入ではなくお金に対する基礎力があるかどうかの違いだと気付くだろう。

辻本 ゆか(CFP) おふたりさまの暮らしとお金プランナー
企業の会計や大手金融機関での営業など、お金に関する仕事に約30年従事。暮らしにまつわるお金について知識を得ることは、人生を豊かにすると知る。43歳で乳がんを発症した経験から、備えることの大切さを伝える活動を始める。結婚を機に奈良に転居し、現在は独立系のFP事務所を開業。セミナーを主としながら、子どものいないご夫婦(DINKS・事実婚)やシングルの方の相談業務、執筆も行っている。 FP Cafe 登録パートナー

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