7月31~8月4日の東京株式市場はもみあいとなった。企業の業績期待や米国株高等を背景に底堅さも感じられるが、その一方で為替が1ドル=109円台を付けるなど円高方向に動いたため上値も限定的となった。

夏休みということもあり、当面は見送りムードが広がりそうな雲行きであるが、為替が急激な変動をみせる可能性がある点には注意が必要だろう。

「7月の値上がり率」ランキング

戸田工業,株価
(写真=Thinkstock/GettyImages)

それでは今回は東証1部の「7月の値上がり率」ランキングをみてみよう。

(1)協栄産業 <6973> 341円 +84.32%
(2)戸田工業 <4100> 419円 +51.81%
(3)北の達人コーポレーション <2930> 1170円 +43.91%
(4)日本金属 <5491> 2213円 +43.42%
(5)エスクロー・エージェント・ジャパン <6093> 3235円 +43.40%
(6)正栄食品工業 <8079> 4720円 +42.17%
(7)レナウン <3606> 206円 +41.10%
(8)ゲンキー <2772> 4115円 +37.21%
(9)安永 <7271> 1642円 +36.38%
(10)クリーク・アンド・リバー社 <4763> 1364円 +34.25%
※銘柄、証券コード、株価(円)、上昇率(%)の順。株価や上昇率は7月31日現在。

日経平均株価が2万円前後で推移する中で、新規材料を手掛かりしとした中小型株が上位を占めている。

業種別では卸売業とサービスが各2銘柄、その他は食料品、化学、繊維製品、鉄鋼、輸送用機器、小売業が各1銘柄だった。

協栄産業、決算発表前の思惑買いに急上昇

今回は上記ランキングから協栄産業、戸田工業、レナウンの3銘柄を取り上げる。

協栄産業は三菱電気系の商社である。本業の商事部門のほか、企業向けのICT部門、プリント配線板の製造部門がある。

決算発表を控えた7月下旬、同社の株価は突然動意付いた。200円を切る低位株だったこともあり、決算前の思惑的な買いが集中したと見られる。決算が発表される28日の取引時間中には488円まで上昇する場面も見られた。

7月28日発表の決算は前年同期に比べて改善した。半導体や電子デバイス、FA機器などの販売が好調だった。ただ、ICT事業の売り上げが9月と3月に集中する特性があることなどから、営業損益、純損益はいずれも前年同期に続いて赤字だった(赤字幅はいずれも縮小)。

なお、翌営業日の31日には決算絡みの思惑買いも一巡し、株価は急落している。

戸田工業、欧州のEVシフトが追い風に

戸田工業は広島市に本社を置く伊藤忠商事系の化学メーカー。顔料、着色材料、磁石材料などを手がける。

戸田工業株は7月に入りじわじわと値を上げた後、27日にはストップ高まで上昇した。リチウムイオン電池関連株を物色する流れの一環で人気を集めたようだ。背景にあるのは欧州で進む電気自動車シフトの動き。フランスに続き、英国も2040年までにガソリン車やディーゼル車を廃止し、EV(電気自動車)に移行すると発表したことが買い材料となった。

レナウン、赤字改善を好感して上昇

レナウンは繊維製品大手で、中国・山東如意の子会社。

レナウンの株価は7月後半から上昇のピッチを速めた。14日引け後に発表された3~5月期決算の内容が評価され、見直し買いが集まった。前年同期は赤字だった営業損益が、今期は在庫内容の見直しより「マイナスゼロ(数十万円以下の赤字)」に改善した。また、純損益も関係会社出資金の売却益を計上したことにより、3億1900万円の黒字に転換した。

ただ、総合スーパーやショッピングセンターでの販売は好調であるが、主販路の百貨店は苦戦している。古参のアパレル大手はここ数年、百貨店の衣料品販売不調の影響を受けやすくなっている。(ZUU online 編集部)

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