2017年夏の賞与は増加傾向――。

マイナビが「夏の賞与に関する実態調査(2017年7月調査)」と題して調査を実施、「前年と比較した賞与額の増減」について質問したところ、「前年と変わらない」が51.9%と約半数を占めるが、「前年より増えた」は36.4%、「減った」は11.6%だった。

調査は転職意向のある25・30・35歳(各160名)の正社員480人を対象に行われた。

前年より「賞与が増えた」と実感

ボーナス,平均,調査・まとめ
(写真=sunabesyou/Shutterstock.com)

同様の調査は毎年行われており、「賞与が前年より増えた」と答えた人は2016年が31.7%、2015年は30.6%だった。2017年が36.4%となっているので、「増えた」と実感する人が増加したことが分かる。

業種別に見てみると、「流通・小売・フード」(41.7%)、「不動産・建設・設備」(41.7%)、「製造・メーカー」(40.0%)などで賞与の増加を実感している人が多い。

具体的な賞与金額について見てみよう。「2017年夏の賞与額(額面)」をたずねたところ30万円台が18.3%で最も多く、次いで20万円台の17.9%、40万円台の16.5%という結果だった。平均値は51万円、中央値が36万円。前年の2016年では平均値が47万円、中央値が32万円だった。

使い道のトップは「預貯金」

調査では「賞与の使い道」についても聞いている。最も多かった回答は「預貯金」の59.2%だ。以下、「旅行・外食・娯楽」34.8%、「生活費の補てん」25.2%、「商品・サービスの購入」24.2%、「投資・資産運用」16.3%、「ローン返済・保険全般の支払」15.2%と続く。

「預貯金」が多いという傾向はこれまでも同じで、2016年は59.8%、2015年は53.8%とやはり最多だった。年齢別では、25歳は61.9%、30歳は60.0%、35歳は55.6%と、年齢が若いほどボーナスを「預貯金」に充てる人が多いことが分かった。

「賞与の預貯金割合」について聞いたところ、「1~4割」23.6%、「5割」22.9%、「6~7割」16.5%、「8~9割」18.0%、「10割」19.0%という回答だった。5割以上を預貯金に充てるという人が76.4%もいることが分かる。

「子あり世帯」では時間よりお金が大事

調査では、「『お金』と『時間』に対する価値観」についてもたずねている。「『お金』のほうが大事」とした人は全体の53.1%、「『時間』のほうが大事」とした人は46.9%だった。

世帯属性別に見てみると、「単身世帯」で「『お金』のほうが大事」とした人は55.6%、「『時間』のほうが大事」とした人は44.4%だった。「夫婦・カップルのみ世帯」では「『お金』のほうが大事」50.6%、「『時間』のほうが大事」49.4%。「子あり世帯」では「『お金』のほうが大事」58.2%、「『時間』のほうが大事」41.8%となった。

傾向としては、「夫婦・カップルのみ世帯」では時間を大事にする人が比較的多く、「子あり世帯」ではお金が大事だと考える人が多いことが分かる。子どもがいる家庭では教育費などの負担が大きくなるので、子どものいない家庭とは価値観の違いが生じていると考えられる。

消費活動は活発とはいえない

2017年夏のボーナスでは「前年よりも多かった」という人が増えた。賞与額は増加傾向にあるが、気になるのはその使い道だ。

前述したように、使い道では「預貯金」に充てる人が最も多い。「旅行・外食・娯楽」は前年とほぼ横ばい、「商品・サービスの購入」とした人は前年からマイナス1.2ポイントだ。単純に見ると、もらう額は増えても消費に充てる人が少ないと言うことができる。お金がなかなか回らないということは、経済が潤うのはまだ先のことか。(渡邊祐子、フリーライター)

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