今朝は朝から風もなく非常に蒸し暑い朝で、これからの気温上昇が懸念されます。株式市場は米国の「ジャクソンホール」でのイベントが始まりましたが、大騒ぎするほど何も出ないということになるのではないかと思います。特に何を急ぐでもなく、米国での金融緩和から通常モードへの動き、そして欧州の金融緩和の出口を探る動き、は規定路線ですから今更路線変更でもないのでしょうから、特に問題視されないということもありそうです。

往々にして大騒ぎしたイベントが何もないということも多く、昨年の英国の国民投票、そして米大統領選挙、今年のフランスの大統領選挙、そして足元の北朝鮮問題と結局終わってみれば「何もなかった」ということで、世界的な経済の流れが変わるようなことではないということでしょう。確かに金融政策ですから重要なことは重要ですが、金融政策を決める会合ではないのですから、実際に決める会合で既定路線の変更があれば大きくお金の流れは変わり、株式相場にも影響が出るのだと思います。

米国市場は軟調となり、ADR(米預託証券)などでは安いものが多いのですが、円安となったことで夜間取引やシカゴ市場で日経平均先物が買われており、本日の日本市場は堅調な始まりとなりそうです。日銀や年金の買いも期待されるのですが、週末の持高調整の売り買いで買い戻しが多いか手仕舞い売りが多いかで相場の方向感が決まりそうです。決して買われていた水準ということでもないので買い戻しが優勢となりそうですが、一方で米国の債務上限問題などがあって買い切れず、結局は上値も重く、下値も堅く、方向感に乏しい展開となりそうです。

大きく売られるでもなく、買われるでもなく方向感に乏しい展開になりそうです。19,500円を超えてさらに買い上がるには懸念材料も多く、かといって売り急ぐというほどの材料もないという感じで、引き続き方向感は見られず「閑散小動き」ということになりそうです。「ジャクソンホール」で動きが出るのではないかとの見方もあるのでしょうが、どっちに転んでも時間の問題で欧米の金融緩和の出口に向かう姿勢には変わりないと思われ、結局は終わってみれば何もないということになりそうです。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

今度は米国の債務上限問題などが取りざたされて政府機能の停止、米国債の格下げなどが問題視されるようになりました。いずれにしても米国株は買われ過ぎ感もあり、買わない理由を探しているということであり、米国株が上値が期待できないことで日本株を買わない理由にされているということなのだと思います。

とは言っても、少なくとも積極的に買い上がる、買い急ぐ理由はなく、じっくりと買い場を探して買えば良いということだと思います。本格的に動き出すのは9月お日米欧の金融政策を見極めてからということになりそうで、逆に言えばそれまでに買えるものの買い場を探して買っておくということで良いのだと思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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