今年4月東京証券取引所のマザーズ市場に上場したばかりのフィックスターズですが、3か月たった今もかわらず新興市場をにぎわす注目の銘柄の一つになっています。公募価格は3,450円だったのですが、初値は2日後の9,040円で始まりました。一時下がる場面もあったのですが、3か月後の7/11には年初来高値の25,120円をつけて、勢いはとどまる所をしりません。
発行済株数が少ないので株価が乱高下しやすい株の為に現在、一部取引の規制もはいっているのですが、そんな事もおかまいなしの上昇ぶりには何が期待されているのしょうか。
Fスターズの会社概要
フィックスターズは、2012年に設立10年目を迎えたまだ新しい会社です。「Speed up your Business」をスローガンに挙げており、コンピューターの画像処理、演算処理能力を高めたりする技術などハードの基盤事業とソフトウエア・サービス事業を手掛けている企業です。特にフィックスターズでは、「ソフトウエア技術力」によって企業の業務効率促進に努めることを強調しており、分野も医療機器、金融システム、モバイル組み込み機器、車載機器、産業機器、コンピューターグラフィックなどと多岐にわたっていろいろな技術開発をおこなっています。
先日、みずほ証券が、インテルのコアプロセッサーと開発パートナーであるフィックスターズにより開発された世界初となるデリバティブ評価システムの本番使用を開始したとのニュースがでました。それも新高値更新の材料となったようです。会社の拠点は、アメリカシリコンバレーと東京の2拠点で行っています。主な取引先としては、東芝、キャノン、日立、みずほ証券等なだたる大企業が名を連ねています。社員は9割がプログラマーという技術者集団が集まってできている会社です。
上場後の株価の推移と今後の状況
上場時は人気が高騰し初値が付いたのは2日後になりました。そこから、株価の乱高下が激しかったのは、発行済株数がすくなかった事や、ロックアップがないという事も一つ原因ではないかといわれています。(※ロックアップとは・・・株式の募集、売り出し後の需給関係を安定させる事を目的として一定期間は、主要株主等の新規株式発行や、売却が行われないことを主幹事証券会社と株主や発行者の間で合意することをいいます。)その間に株価はストップ高を繰り返しながら、7/11に新高値25,120円をつけました。100株単位なので、なかなか個人投資家には買いにくい価格帯になってきています。
ただ、フィックスターズは6月19日に、7月31日付の株主に対して1:5の株式分割をおこないました。直近では、株価はやや下げておりますが、これにより買いやすくなることや発行済株数が増えるので、取引の流動性も高まったのではないかと思います。これまで株式分割すると一株当たりの価値が下がる為、株の希薄化を懸念して嫌気されて株価が停滞したり、下がってしまったりというのが一般的に言われていましたが、ここ最近はミクシィなどの銘柄にもみられるように、人気があるものは株式分割しても必ずしも株価は下がらないというような銘柄もでてきています。