朝晩はかなり涼しくなってきました。天気予報によるとこれから暑い日もあるようですが、しっかりと「秋」になっているようです。株式市場は特に問題なく、と言いたいところですが、北朝鮮の核実験の問題が広がると調整感が強まってしまいそうです。経済制裁によっても世界経済への影響が懸念されますし、トランプ大統領の貿易停止検討というコメントも実現性には乏しいですが心理的には世界的なものの流れの縮小ということにつながりそうです。
本来であれば、北朝鮮が挑発的な行動をとっても特に問題視する必要もないのですし、「リスク回避」で円高になるというのもおかしな話なのですが、北朝鮮に対する対応の違いで世界経済がぎくしゃくしてしまうと金融市場への影響も出てくるということになるのでしょう。いずれにしても神経質になり過ぎず、楽観視し過ぎず、ここは指数を見るというよりは個別の銘柄を見て行くということで良いのでしょう。何も値動きの軽い小型銘柄に飛びつくということでもなく、主力銘柄のなかでも神経質になりすぎて売られ過ぎている銘柄などの買い直しに注目です。
先週末の米国市場は堅調、為替も落ち着いた動きでしたが、夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が冴えない展開であったことに加え、北朝鮮で核実験が行われたことなどが嫌気されて売り先行となりそうです。為替次第ということになるのでしょうが、朝方から円高に大きく振れており、円高を嫌気するように売り先行となりそうです。それでなくても週末の「月初の買い」が一巡となれば手仕舞い売りに押されそうであり、円高が止まらないようであれば大きな下落となることもありそうです。
19,500円水準で下げ渋るかどうかということになりそうです。その水準を割り込むと19,200円~300円水準を試すことになり、引き続き19,200円~300円水準を下値、19,500円~600円水準を上値とした動きになると思います。メジャーSQ(特別清算指数)算出を控えており、動き始めると一方向に大きく動くということもありそうです。
本日の投資戦略
米国株は堅調といっても、3連休を控えての持ち高調整の売り買いが中心で、債券売り、株買いの動きで堅調となったものと思われます。連休明けからは足元の景況感などから利上げや資産圧縮の問題、そして債務上限の問題にロシア疑惑、さらに北朝鮮の核実験が米国株に影響があるかなど、問題も多く、積極的に買い上がるということもないのではないかと思います。減税の効果にしてもすぐに15%まで減税できるということでもなく、冴えない展開になるのではないかと思います。
日本市場も先週末は堅調でしたが、特に何に反応するでもなくいつもの「月初買い」と思われます。北朝鮮の核実験などを大きく取りざたする向きもいるのでしょうし、買戻し一巡からの手仕舞い売りに押される場面も出てくるのだと思います。為替の動きにも敏感に反応することになると思われ、北朝鮮問題で円安になるのか円高になるのかも注目です。
清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・
アルゴナビス
)、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。
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