昨日は台風一過で本当に天気が良く気持ちも良かったのですが、株式市場も引き続き気持ちのいい展開となるかどうかというところです。もちろん、指数が下がった方が良いという人もいるのですから、上昇することが気持ちいいということでもないのでしょうが、やはり総じてみると堅調な方が「気持ちいい」という向きが多いのだと思います。

それでも、特に積極的に買い上がる理由があるということでもなく、政局もどうなるかわからないということでもあり、先行きに対する懸念が生じます。ここで総選挙で「アベノミクス」が否定されるということになると、政治だけではなく経済政策への懸念ということも強まるのですから、不安がぬぐえないということでしょう。ここからの「円安」も本当に「日本売り」にならないかどうか、しっかりとみておく必要はあると思います。

日本市場が連休中の米国株は続伸、為替も円安が進んだということで連休明けの日本市場は買い先行となりそうです。2万円の大台乗せとなる可能性も高く、5月初めの急騰時と同じパターンでの上昇が期待されます。ただ、円安となったといってもまだ1ドル=111円台ということや、米FOMCを控えての買い戻し、日銀金融政策決定会合を控えての買い戻しが中心ということであれば、2万円を超えてきたところでは出尽くし感も出るということもありそうです。

連休中の夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物から見ると2万円の大台を抜けてきそうです。2万円を抜けたところではさすがにいったんは達成感が出ると思われます。ただ、5月の急騰時のように一気に上値を試すということも考えられ、特に材料がないなかで日銀の金融政策決定会合までは買われるということもありそうです。それでもいったんは2万円を抜ければ売られ、割り込むと買われるということになるのでしょう。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

連休中の米国株が堅調、シカゴ市場の日経平均先物も高いことから本当に5月の急騰時と同じ展開になってきました。あの時も19,500円を抜けないだろうと考えていたところが、一気に19,500円を抜けて2万円を付けるということになりましたが、今回も2万円を抜けないだろうと思っていたところが抜けてきそうな勢いです。ただ、今回は9月末の配当分である130円~150円を考慮する必要もあり、先物で2万円を抜けてくるかどうかをしっかりとみる必要がありそうです。

また、5月の急騰時は「月初の買い」やオプションSQ(特別清算指数)算出に絡む買い戻しなどが指数を押し上げた面もあり、今回はもう少し買い気は少ないのではないかと思います。これまでも「節目」とみられるところで打ち返されたということも多く、決定的な手掛かりに乏しい中では上値も重くなると思います。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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