日経平均株価が19日、2万円の大台を回復し、年初来高値を更新した。米国の株式市場の代表的な株価指数であるニューヨークダウやナスダックも堅調に推移している。

堅調な株式市場の動きを見て、北朝鮮リスクで様子を見ていた投資家も今から参戦をしようと考えているのではないだろうか。ところが、これから値上がりする可能性がある銘柄選びも簡単ではない。ここでは四季報を活用した銘柄選びの基礎的なポイントについて解説していこう。

会社四季報で銘柄を探す

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(写真=PIXTA)

株式投資の銘柄を探す方法はいくつかある。

(1)自分の身の回りの企業の中から銘柄を探す
(2)本来あるべき価値よりも株価が安くなっている銘柄を探す
(3)成長性があるのに株価が安く評価されている銘柄を探す

とは言え、世の中に存在する企業がすべて上場しているわけではない。例えば、今や日本中にある100円ショップ「ザ・ダイソー」を展開しているのは大創産業という企業だ。海外にも店舗を展開しているにも関わらず、株式を上場していない。

株式投資で取引できるのは証券取引所に上場している企業に限られる。例えば、トヨタ自動車やソニーなどのように誰もが知っているような企業ばかりが上場しているのであれば、銘柄を選ぶことは比較的たやすい。しかし、株式市場には見聞きしたことのない企業の方が圧倒的に多いため、銘柄を比較検討するために活用したい書籍が「会社四季報」だ。

「会社四季報」とは、数千にものぼる上場企業についての情報を提供している書籍のことで、東洋経済新報社が発行している。3月、6月、9月、12月の四半期ごとに発売されている。インターネット版の「会社四季報オンライン」もあり、書籍では提供できない即時性の高い投資情報を定期的に更新している。

「会社四季報」の中身は、会社の名前や住所、事業内容といった基本情報に加え、財務内容から業績、主要株主、加えて発行元である東洋経済新報社記者の取材に基づいたコメント記事等が掲載されている。欄外には簡単な株価チャートやフェイスマークも掲載されているので、株価動向も確認できる。この会社四季報に掲載されている個別企業の経営状況、つまりファンダメンタルの分析を行って銘柄を探すのだ。

ファンダメンタル分析で活用したい二つの指標