暑さ寒さも彼岸までということで秋も本格化してきそうですが、株式市場は堅調ではあるものの、少し雰囲気も変わりつつあるということではないかと思います。ドイツの総選挙や日本でも選挙が予定されており、「政治の秋」となりそうですが、政策的なものは変わりなさそうで、経済的なインパクトは少なそうです。

株式市場もアルゴリズム取引や高速取引が主流となり、従来の投資手法が通用しなくなることも多いのではないかと思います。ギャンブル的な投機もうまく行かないことも多いのではないかと思います。こうしたときはじっくりと次の相場に備えるということで良いのでしょうし、株主優待なども証券会社に煽られて小手先のテクニックなど使わずに本来の投資に戻るということで良いのだと思います。堅調な地合いが続いていますが、今週末は「賃貸住宅フェア」があり、「天空の城ラピュタ」の放送もあるので、波乱もありそうです。

先週末の米国市場はまちまちで、夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物は堅調でしたが、円高に振れたことや北朝鮮問題もあって本日の日本市場は冴えない展開になりそうです。日銀の金融政策決定会合や米FOMC(公開市場委員会)も終わり、企業業績などが気になるところですが、目先的な過熱感もあり、いったん調整感が強まるのではないかと思います。衆議院の解散も「選挙は買い」と考えている向きもいるようですが、北朝鮮問題などが気になるなかでの選挙ということもあり、波乱もあるのではないかと思います。

20,500円を超えるという雰囲気はないのですが下値も堅いという感じです。それでもいったんは20,000円水準を試すということになるのでしょうし、調整もあるのではないかと思います。先々週の連休に空けた「窓」を埋めるような場面も出てくるのではないかと思います。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

週末の米国市場も明らかにFOMC(公開市場委員会)までの相場と違っていたような感じです。日本でも日銀の金融政策決定会合が終わってからは相場が変わったとみても良いのでしょう。為替が円高に振れた割には夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物がしっかりとしているのが気になりますが、特に買い上がる理由もなく手仕舞い売りも嵩んでくるものと思います。

5月の時のような相場展開を期待する向きもいるようですが、5月の時はオプションSQ(特別清算指数)算出が近く、ヘッジの先物買いなども見られて指数が押し上げられた面もあり、その後の下落につながったということです。今回はSQまで時間があり、ヘッジの先物買いは出にくいと思います。ただ、一方で「選挙は買い」と考える向きも多く、売り難さも出てきそうです。当面は方向感に乏しい展開が続きそうで、為替次第=米国金利次第ということになりそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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