先週の海外動向を振り返る

29日のNYダウは3日続伸し、前日比23ドル(0.1%)高の2万2405ドルだった。週間では55ドル上げて3週続伸となった。米長期債利回りの上昇で金融株が買われた。

NY為替市場で円は小幅に反落、前日比15銭円安の112円55銭で取引を終えた。東京市場の引け比でも8銭の円安。

「10/2~10/6」の株式展望

今週の日経平均のメインシナリオは、2万0200円から2万1000円のレンジを想定している。日本のファンダメンタルズは、マクロ、ミクロともに好調。企業業績は9月中間決算が締まったため、決算修正が出始めるだろう。上方修正が多ければ割安感が台頭し上値追いとなる可能性が高い。

実質選挙戦が始まった。10日告示、22日投開票の予定。解散総選挙のアノマリーもある。1990年以降の過去9回の解散総選挙での日経平均とドル円の推移を見ると、解散日から選挙投票日までで日経平均は8勝1敗と大きく勝ち越しており、ドル円は4勝5敗で円安となることの方が多い。特に過去4回はいずれも期間中に日経平均が上げており平均騰落率は+6.2%となっている。

過去の例では、総選挙後は結果次第の株価の値動きとなることが多い。自民党が議席を大きく失えば下げる可能性もあるため、小池新党の動向を見守りたい。

外国人が日本株のウエイトを引き上げた、国内機関投資家が買バスケットを入れた等の話が聞かれ始めた。日経平均がここから上抜けるためには機関投資家の参戦は必須。今まで日本株のウエイトを下げていた外国人投資家や国内機関投資家が、円安、株高にトレンド変化で日本株の比率を上げてくるかが今後の鍵となる。

テクニカルでは、5日移動平均線が13日に25日移動平均線を、19日に75日移動平均線をゴールデンクロスした。25日移動平均線も今週末か来週には75日移動平均線とゴールデンクロスしそうだ。

今年4~5月の上げ相場では日経平均のチャートにアイランドリバーサルがでてから、一旦一週間ほどスピード調整してからもう一段高となった。その時のチャートとイメージが重なる。

サポートは累積出来高が多い2万0200円。下抜けた場合でも2万円割れば押し目買いが入りそうだ。レジスタンスは15年6月高値の2万0952円まで節目はない。これを抜くようならITバブル後の高値更新となり、96年以来11年ぶりの2万1000円台大台替わりが見えてくる。

今週の主なイベントは、ノーベル賞の受賞者発表が始まる。2日にノーベル生物学・医学賞、3日にノーベル物理学賞、4日にノーベル化学賞、6日にノーベル平和賞が予定されている。日本人が4年連続で受賞するようならば、関連銘柄の物色が注目される。

10月1日から8日までが中国が国慶節・中秋節の連休にはいる。また日本のインバウンドが話題になることだろう。10月1日にはスペイン、カタルーニャ自治州の独立の住民投票がある。

10月10日の朝鮮労働党創建記念日、衆院選公示日、18日からは中国共産党大会が北京で始まる。10月22日には衆院選投開票など来週以降重要なイベントが控えている。

経済指標では、日本では2日に日銀短観9月調査、9月自動車販売台数、3日に9月消費者態度指数、6日に8月景気動向指数、8月毎月勤労統計調査がある。海外では、2日に米9月のISM製造業景況指数、3日に米9月の新車販売台数、4日に米9月雇用統計、米9月のISM非製造業景況指数、6日に米9月雇用統計が注目されよう。(ZUU online 編集部)