太陽光発電は売電でなく、自家消費がこれからの主流となっている。そうした中で、国は自家消費を促進する方法として、ZEH(ゼロ・エネルギー住宅)の普及をあげ、普及促進のための様々な支援策を講じている。一方、民間企業でも、普及に向けた新たなサービスが登場した。ZEHの建築者に対して、太陽光発電システムを無償サービスするという思い切った内容である。もちろん国内で初めてのサービスであり、その仕組みやねらいを探ってみた。

光熱費ゼロの住宅

ZEH,太陽光発電
(写真=PIXTA ※画像はイメージです)

ZEHは、住宅建材、構造、設備の徹底した省エネ化を図り、家電製品などの電気機器の使用効率化を進める一方、太陽光発電などの創エネシステムでエネルギーを作り出し、年間のエネルギー消費量を正味でゼロに抑える住宅をいう。いわば、光熱費がゼロとなる住宅である。国はもちろん、地方自治体でも、ZEH建築に向けた補助金などの支援策を講ずるところが目立ったいる。

国や自治体に呼応した民間企業での新たなサービスを立ち上げたのは、東京電力エナジーパートナー(以下、東京電力EP)と建材・設備の販売・製造会社のLIXILである。このサービスは、ZEH建築のための建材・設備など、LIXIL製品を購入するお客様に、太陽光発電システムを実質的に無償でサービスする内容である。

東電EPとLIXILが合弁会社