最近、A子さん(48歳)は、お隣のB子さん一家が気になって仕方がない。A子さんは、会社員の夫(50歳)と私立高校に通う子どもの3人家族。

今から15年ほど前に、新興住宅地の一角にマイホームを購入。B子さん一家も同時期に引っ越してきた。家族構成や年代、子どもの年齢なども同じくらいで、子どもが小さい頃は仲良く登校していたものだ。夫の勤務先はともに上場企業で、たしか年収も同じくらいだったはず。B子さんも働いているが、パート勤務だと聞いている。

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(写真=PIXTA)

それが、週末には家族揃って外食に出掛ける姿を見かけるし、1〜2年ごとに、海外旅行にも出掛けているようだ(いつもお土産は定番のチョコレートなのだが)。ガレージには、昨年買い替えた新車がおさまっている。とにかく、経済的に余裕があるようにしか見えないのだ

一方のA子さんの家庭はといえば、外食は、精々子どもの誕生日や結婚記念日など、何かイベントがなければ、厳しいのが現状。家族旅行も、数年に一度、近場の温泉地が精一杯で、クルマなど、いま乗っているのを乗りつぶす勢いで、新車など夢のまた夢だ。

A子さんの家計が苦しい原因は、住宅ローン返済と私立に通う子どもの教育費。子どもを出産してから、会社は退職したが、子どもが小学校に上がったのを機にパートで働くようになり、家計の赤字の補てんをしている。大学の進学先によっては、まさに自転車操業状態になりかねず、今から頭が痛い。その状況は、Bさん一家も同じはずなのだが、ここ数年、暮らしぶりに差が出てきたような気がして仕方がない。