都内のタクシー会社が香港のダミー会社を利用して社会保険料逃れをしていたと2017年9月24日の読売新聞で報じられ、その後各大手メディアでも報道された。このような社会保険料逃れが行われると、従業員側の弊害も大きい。
社会保険料逃れのしくみ
タクシー業界運転手の稼ぎに関しては出来高払い的な要素が強く、歩合給が設定されていたり個人事業主として活動していたりする運転手は少なくない。各種報道によると、このタクシー会社では従業員は海外の会社(香港のダミー会社)に在籍して国内の会社に出向している形となり、固定給は国内法人から、歩合給は海外法人から支給していた。
社会保険料は、固定給に対してのみ控除されていたということである。本来固定給+歩合給に社会保険料がかかるにもかかわらず、歩合給分だけ社会保険料が下がっていたことになる。