P2P個人投資家ランキングなるものが発表された。匿名の4つのP2P(ソーシャルレンディング)サイトを選び、上位個人投資家の投資額等の動向を分析している。ニュースサイト「今日頭条」が伝えた。中国のP2P市場はどのように動いているのだろうか。(1元=17.14元)

4つサイトの“金主”分析

中国経済,P2P,今日頭条
(写真=Zapp2Photo/Shutterstock.com)

最初の分析は、新興の自動車ローンサイトである。現在の収益率は12%前後であるという。9月にこのサイトへ投資したナンバーワン“金主”は、9月単月で165万元を投資した。彼の9月の利息収入は1万6500元だった。ただしこれにはサイトから提供される紅包(ご祝儀)やプレゼントは含まれていない。つまりリターンの実態はよく分からないとのである。このサイトへは上位6名が9月単月で100万元以上出資していた。

総合型のP2Pサイトについては、現在の収益率は8%前後。9月にこのサイトへの投資家の最高額は、637万元だった。そして9月の利息収入は4万2500元である。第2位の投資家は479万元、3位は336万2000元だった。

現金貸し専門のサイトでは、9月のナンバーワン投資家は639万元を投資している。このサイトではご祝儀を加えた6月の収益率は20%と見られている。それを適用すると、彼の9月のリターンは10万6500元となる。

そしてインターネット黄金理財平台と名乗るサイトでは、現在の収益率は5%前後。9月の最高利息収入を得た投資家は7万元だったため、逆算すると彼は。1680万元投資していることになる。トップ3の出身と年齢が載っている。それによると1位は、上海の30歳男性、2位、上海50歳男性、3位、北京の31歳男性だった。

ナンバーワン投資家は6億円規模の融資?

総合型P2Pサイトをもう少し見ていくと、2017年の累計ナンバーワン投資家は“李先生”で3621万元、1307回にわたって投資を繰り返していた。2位の“呉先生”は3494万元、270回、3位の“張先生”は3279万元、504回だった。

匿名のためこれ以上調べようはない。そこで別の総合型サイト大手「人人貸」ホームを調べてみた。それによると

● 銀行管理。取引資金は民間銀行大手の「中国民生銀行」に預入してある。
● 利益保証。貸出しには3重の審査を設け、投資家の利益を保証、裏付けとして6億2600万元の準備資金を確保。
● データ公開。累計投資家総数は55万人。運用データはしっかり公開。

の3点が強調されている。そして1カ月6.0%~36カ月10.8%までの投資商品がならんでいる。そして累計成立ローン総額は389億元となっていた。

膨大な中国市場

日本の状況はどうなのだろうか。大手maneoのサイトでは、ローンファンドの運用利回りは、5.0%~8.0%、成立ローン総額は892億5998万円となっていた。すると人人貸のローン総額はmaneoの7.4倍ということになる。

さらに裾野の広さがまったく違う。大手の“人人貸”をはじめとして中国には、2016年10月段階で2154ものP2Pサイトがあるのだ。2016年を通して減少気味だが、膨大な数といってよい。

周辺の中国人に聞いてみると、こういうサイトへ投資している、またはしたいという人はいなかった。もっとも金に関して中国人は本当のことは言わない。ただ驚くほど金融リテラシーが高く、アクティブだ。利息のほとんど付かない定期預金に甘んじる感性はない。そうした情熱が、P2Pサイトの繁栄を支えているのは間違いない。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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