ようやく、「秋晴れ」ということになりそうです。総選挙も終わり、日経平均の連騰も15日となりましたが、どこまで続くかということになりそうです。ここまでこれといった材料がないなかでの上昇という印象が強いのですが、これまでも上がる時も下がる時も「予想外」ということも多かったのではないかと思います。ただ、皆が一方向を見るようになると案外反対に行くということはよくあることですから、強気の中でも慎重にということだと思います。

考えてみれば日経平均も19,200円水準から1か月以上、一気に上昇となったのですから、そろそろ一服となっても良いと思います。20,500円の節目を抜けてからでも1,000円以上の上昇ということなのですから、さすがに行き過ぎではないかと思います。「もういいだろう」「もういいだろう」と言いすぎましたが、先週金曜日のような指数を押し上げるような買いが入るのかどうかが注目されます。

米国市場が軟調、為替も円高ということに加え、珍しく(?)夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物が軟調となったことからさすがに本日の日本市場は売り先行となりそうです。先週末も売り先行となったものの終わってみれば前日比プラスということでしたが、さすがにここまでくると手仕舞い売りも嵩んでくるものと思います。自民党の圧勝で政治的な要因は織り込み済みということになるのでしょうし、決算発表が本格化するなかで高値圏にあるものはいったん利益を確保するということにもなるのではないかと思います。

ついに15連騰と戦後最長の続伸となりました。選挙の結果も「わかっていたこと」ではあるのですが、改めて「アベノミクス」期待となったものと思います。ただ、逆に言えば買い戻しが中心という可能性もあり、ここからが本番ということなのでしょう。一気に22,000円を目指すというよりはいったん21,500円とか21,000円という水準での値固めとなるのではないかと思います。チャートの形とすれば、本日安く始まるようであれば、特に昨日の安値よりも安く始まるようであれば一気に調整ということもありそうです。

本日の投資戦略

アルゴナビス清水の投資戦略
(写真=PIXTA)

戦後最長の連続高、15連騰となりました。総選挙の結果はある程度織り込まれているものと思っていたのですが、予想以上の大勝ということで改めて買い戻しを急ぐ動きなどもあったものと思います。諸々のイベントなどへの反応は昨年の英国の国民投票や米国大統領選挙の時もそうでしたが、日本市場から始まる時が大きくなるようです。米国などでイベントがあっても米国株の反応に日本の市場が反応するということなのですが、日本市場から反応するときは動きが大きいということなのでしょう。

さすがに昨日は上げ過ぎということではないかと思います。ようやく夜間取引やシカゴ市場の日経平均先物も調整となった感じですが、先週の木曜日、金曜日の例もあるので、まだまだ強気な向きも多いのではないかと思います。本日も先週金曜日のような指数を押し上げるような買いが入るかどうかが注目され、買いが入らないと案外大きく下落することもありそうです。

清水 洋介(しみず ようすけ)
証券経済アナリスト。大和証券、ソシエテジェネラル証券、マネックス証券を経て投資情報サービス会社「ピクシスリサーチ」を設立 (現・ アルゴナビス )、「チャートの先生」「投資のプロ」として、講演やセミナー活動を活発に開催。テレビや雑誌などでも投資についての解説、講義なども行っている。 メールマガジン も配信中。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

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